タゴール・ソングス

激動のインドを生き抜いた詩人・タゴール
彼の創った歌は時を超え、ベンガルの人々と共に生き続ける―――
2019/日本/105分/ベンガル語、英語/カラー/DCP/ドキュメンタリー


公式サイト

<スタッフ>
All Songs by ラビンドラナート・タゴール

監督 : 佐々木美佳

撮影 : 林健二

録音・編集 : 辻井潔
整音 : 渡辺丈彦
構成・プロデューサー : 大澤一生


ベンガル語翻訳 : スディップ・シンハ、佐々木美佳
タゴール・ソング翻訳 : 奥田由香
英語翻訳 : 細谷由依子

助成 文化庁文化芸術振興費補助金
宣伝 : contrail
製作・配給 : ノンデライコ
<ストーリー>
イギリス植民地時代のインドを生きた詩人・タゴールは、生涯にわたってベンガル語で歌を作り、歌い続けた。その歌はベンガルの自然、祈り、愛、喜び、悲しみなどを主題とし、ベンガル人の単調であった生活を彩ったといわれている。その歌は「タゴール・ソング」として、100年以上の時を超えた今もなお、ベンガルの人々に深く愛されている。その理由を尋ねるべく、歌が生きるベンガルの地を旅するドキュメンタリー。

国境や民族を越えた普遍性を持つ歌のちから
日本人の風土や郷愁にも通ずる、タゴール・ソングの魅力
監督は佐々木美佳。若干26歳、ドキュメンタリーの制作自体が今回初めての佐々木監督は、東京外国語大学でベンガル語を専攻しベンガルの文化を知ってゆく過程でタゴール・ソングと出会いました。アカデミックなアプローチとは全く異なるドキュメンタリーという手法によって、過去と現在、さまざまな人々を繋ぐ“歌”の真の姿に迫る重層的な作品に完成させました。
日本人にとってはるか遠いベンガル地方で生まれた歌なのにも関わらず、タゴール・ソングは懐かしくも新鮮に心に響きます。
唱歌や演歌のようなクラシックでスタンダードな歌でありつつ、瀧廉太郎の抒情性、宮沢賢治の荘厳さ、中島みゆきの気高さ、ブルーハーツの激情を併せ持ったような、国境や民族を越えて、今を生きる全ての人々に伝わる普遍性を持つ歌々なのです。


<解説>
ラビンドラナート・タゴール と タゴール・ソング
1861年、インドのコルカタに生まれる。10歳から詩作を始め、文学者のみならず、音楽家、教育者、思想家、農村改革者として、どの分野においても天才的な偉業を残した。1913年には詩集「ギタンジャリ」によってアジアで初めてノーベル文学賞を受賞。ベンガル文学界の5大人物のうちの一人とされ、死後もなおベンガルの文学・芸術界に大きな影響を与え続けている。

タゴール・ソングは、彼が生涯にわたって作り続けた歌の総称で、その数は二千曲を超える。歌のテーマはベンガルの自然、祈り、愛、感情、民族、祭りなど多岐に及び、タゴール・ソングはインド、バングラデシュ両国の国歌として用いられている。ベンガルではタゴール・ソングを歌うことで身を立てる歌手がおり、習い事としてタゴール・ソングを習うことはごく一般的であり、今も広く聴かれ、歌われている。
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