『トントンギコギコ図工の時間』

それは 子どもたちのたましいが光り出す 奇蹟の時間。




2004年/カラー/ハイビジョン・16mm/99分


公式HP

あの頃、なに考えてたっけ・・・
野中真理子監督の第二作目「トントンギコギコ図工の時間」の主人公は、東京・品川のごく普通の公立小学校に通う子どもたち。学校に通って、友達と遊んで、塾に行って、ケンカして…、そんな毎日の中に、週に一度楽しい図工の時間がある。タダモノでない雰囲気の図工専科のウチノ先生と一緒に、子どもたちは夢中でモノをつくる。それはキラキラ輝く宝の時間。
 大ヒットとなった野中監督の初作品「こどもの時間」では、0歳から6歳の子どもたちの溢れるエネルギーがスクリーンから飛び出してきた。そして今度は、少し成長して思春期に近づいていく子どもたちの時間が愛情深く紡がれている。

【ストーリー】
 ある日の図工の時間。今日は3年生が初めてトンカチで釘をうつ授業。図工室で大事なのは「上手になる」ことじゃない。かんじんなのは、トンカチを使うのが「こわい」とか「めんどくさい」とか「うるさい」じゃなくて、「楽しい」ってなることなのだ。
 ウチノ先生が古びて使われなくなった給食のお盆を並べて、バケツいっぱいの古釘を「じゃじゃーん」とか言いながらてんこ盛りにする。「はい、使える釘さがして使ってください」先生は当然のように言う。「ゼンゼン見つからない!」「全部さびてるじゃん!」錆びて曲がった釘の山を前にして子どもたちはぶつぶつ言う。
 つづいてみんなが先生のまわりに集まってトンカチの使い方を教わる。「最初は釘を手で押さえてトントン。それから手を離してドンドン」15cmくらいの角材に、先生が数本釘を打つ。「なんか模様ができるね。やってみる?」「はい!」
 それからの1時間、子どもたちは無我夢中でトントンドンドン。箱とか本立てとか役に立つものをつくるわけでもなく、ただ釘を打つ。こんな単純なことにどうしてそんなに夢中になれるんだ?と驚きながら見つめていると、その小さな手の中には、一人一人の友だちとなる「釘人間」が誕生していた…。
「こどもの時間」につづくシリーズ第二弾
<出演>
東京都品川区立第三日野小学校のみなさん

語り手:犬山イヌコ

<STAFF>
監督:野中真理子

撮影:夏海光造
音響:米山靖
技術:石井有生・新垣直哉・渡辺勝重・渡辺丈彦・池田昌史
撮影協力:堂本昌宏・水野宏重
タイトルアニメーション:マガリ事務所
音楽コーディネイト:村田香織
音楽:立川智也
演奏:新谷祥子、クリストファー・ハーディー、アンディ・ベヴァン
歌:江原陽子
レコーディングエンジニア:松田龍太
グラフィックデザイン:川上修
編集技術:藤森康平・川生誠(ソニーPCL)
タイミング:笠原征洋(ヨコシネD.I.A.)
支援:文化庁
協力:東京都図画工作研究会・品川区教育委員会
アートディレクション:田部良子
スチール撮影:明石雄介
製作:海プロダクション・野中真理子事務所・ヒポ コミュニケーションズ・「トントンギコギコ図工の時間」製作上映委員会
配給・宣伝:「トントンギコギコ図工の時間」製作上映委員会

【監督コメント】
自分のつくりたいモノがある。それを自分の手でつくることができる。よい点数をとるためでもお金持ちになるためでもなく、そこに喜びがあるから、大変でもやりとげてしまう。
 こんな日常が、なんとカッコ良くて希望であるかを、七歳から十二歳の子どもたちに見せつけられてしまいました。かれらに刺激されて、わたしもアナーキーな一途さでこの映画をつくりました。おお、未知なる喜びの時間! 
 この時間を飲み込んだわたしは、前よりちょっとカッコ良いじゃん、と思っています。
監督・野中真理子

2005年7月23日〜アンコール上映!
連日 11:10


特別鑑賞券<一般>1,300円/子ども600円 絶賛発売中!
[当日:一般・大学生1,500円/子ども(3歳以上〜小学生)700円
 親子チケット大人1人+子ども1人2,000円]