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<スタッフ>
監督 : 熊谷博子
撮影 : 大津幸四郎
編集 : 大橋富代
CG : 祖父江孝則
MA : 滝沢康
制作進行 : 巣内尚子
VE : 奥井義哉、隅元政良
映像技術 : 柳生俊一、田代定三 整音 : 久保田幸雄
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撮影協力 : 小澤由己子
音楽 : 本田成子
ナレーター:中里雅子
協力:三池炭鉱に生きた人々
企画:大牟田市、大牟田市石炭産業科学館
製作:オフィス熊谷
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<イントロダクション>
むかし原発 いま炭鉱
日本を動かすエネルギーを作り出してきたのは、いつも地方の、名もない無数の労働者たちだった。
1997年3月30日、日本で最大の規模を誇った三池炭鉱が閉山。
囚人労働、強制連行、三池争議、炭じん爆発事故・・・過酷な労働を引き受け、誇り高くやまに生きた男と女たちの証言から伝わる、勇気をもって命がけで生きること、そのひたむきな力。
『三池 終わらない炭鉱の物語』から7年、
掘り続けた坑道は福島の原発につながっていたーーー
福島の原発は、長い間、首都圏にエネルギーを送り続け、人々の生活を支えてきた。同じように、かつて日本中の炭鉱から掘り出された石炭は、明治以降、日本の発展を支えてきた。炭鉱は日本のエネルギー政策の原点である。それゆえに、この国のあらゆる部分と、表にも裏にもつながってきた。日本一の炭鉱だった三池炭鉱。そこには、今に至る日本の来た道がつまっている。
三池を掘るというのは、“日本を掘る、”ということだ。奥深く眠っている事実を掘り出し、未来のために渡さなくては。
過去と今のありようを、根っこから見つめたい。「福島 終わらない原発の物語」をどう生きるのか?
何より、炭鉱は文化を生み出したが、原発は文化を生み出さなかった。
今さらではなく、今だからこそ炭鉱なのだ。
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<作品解説>
150年以上にわたる、三池炭鉱の歴史に、初めて正面から向き合った
三池炭鉱の廃坑跡に足を踏み入れたその瞬間、監督の熊谷博子は、地底から、働いていた人の声が本当に聞こえたような気がした。
その時から炭鉱(やま)の本当の声を聞こうとする、彼女の長い旅が始まった。
炭鉱の残した人とものは、あまりに力強く魅力的だが、その足あとを消したい人もいる…。
まちの歴史と向き合おうとした行政、自分たちの思いを伝えようとした市民と撮影スタッフの共同作業から生まれた本作では、100人近い方たちの証言と30を越す炭鉱関連施設を撮影。地下深い危険な場所で石炭を掘り続け、日本を支えた名もない労働者達と彼らを支えた炭鉱の女たちのエネルギッシュな生き様は、見るひとの心を奮い立たせると同時に、私たちにこれからの生き方を問いかけてくる。 |
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