長良川ド根性
流れてこそ、川?
2012年|80分|HD|16:9|日本|ドキュメンタリー
公式サイト
<スタッフ>
ナレーション : 宮本信子
監督 : 阿武野勝彦、片本武志
プロデューサー : 阿武野勝彦
音楽 : 本多俊之
音楽プロデューサー : 岡田こずえ
撮影 : 田中聖介
音声 : 小原丈典
水中撮影 : 岩井彰彦、神辺康弘、森恒次郎
効果 : 柴田勇也
TK : 須田麻記子
CG : 多田基朗
題字 : 山本史鳳
アソシエイトプロデューサー : 安田俊之
編集 : 奥田繁
協力 :
長良川市民学習会、長良川水系・水を守る会、
桑名市博物館
配給 : 東海テレビ放送
配給協力 : 東風
<ストーリー>
“正直、ほっといてくれやわ”
自然と人間、人間と人間――公益とは一体、何なのか?
現代日本の難問(※ルビ:アポリア)を鮮烈に描く、寓話のようなホントの話。
起
清流、長良川の流れを遮る河口の鉄の塊・全長661mの「長良川河口堰」。建設をめぐって、推進・反対が激しく対立した。しかし、一度走り出した国策は止まらず、1500億円を投入した堰の運用から16年が過ぎた――。
承
本作の主人公は、長良川に生きる漁師たち。ハマグリとシジミ漁を営む三重県桑名市の赤須賀漁協は、最後まで建設に反対した。しかし、「一漁協のエゴが、21世紀の中部圏の発展を阻害している」「補償金のつり上げが目的だ」とまで批判された。あれから16年。赤須賀では秋田清音組合長(70)を中心に、乱獲を防ぐルールを作り、独自にハマグリの養殖に取り組み、変わり果てた河口で生きる道を模索してきた。それは、並大抵の努力ではなかった。絶滅寸前まで追い込まれたハマグリの漁獲も徐々に回復し、今では若い漁師たちも増え、浜に活気が戻り始めている。
転
しかし、漁師たちが流してきた汗と涙など知らず、政治はブレ続けた。2011年、建設を推進した愛知県が、環境意識の高まりと水余りを背景に、河口堰の費用対効果などと言い出し、開門調査すべきと堰の不要論を唱え始めたのだ――。
政治の傲慢と環境……そして、民意という正体不明の化物が暴走する?
蛤
農地が必要だと干潟を埋め立てては放置し、水が必要だと川を堰き止めては、今度は堰など不要だったと言い出す。「環境保護」と言えば誰も文句はないとでも言うのか。「経済的発展」のため堰が不可欠だと押し切った時と同じように。しかし、そうしたゴリ押しは、この土地で生きる人々と、どう折り合いをつけてきたというのか。
公益とは一体何なのか? この現代日本が抱える構造的な難問は、「民意」という化物になって、私たちに反撃する。
『平成ジレンマ』『青空どろぼう』『死刑弁護人』に続く、東海テレビ・ドキュメンタリー劇場第四幕。
その手は、桑名の焼き蛤!!
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