<ストーリー>
------ 予期せぬ戦場動員で学園生活は一変
1945年太平洋戦争末期の沖縄では、住民を巻き込んだ地上戦が展開された。15歳から19歳の女子学生222名が急きょ看護要員として動員される。のちに「ひめゆり学徒隊」と呼ばれるようになった少女たちである。テニス部やバレー部で汗を流し学園生活を送っていた少女たちの生活は一変する。赤十字の旗が立つ安全地帯へ配属されるものと思っていたが、そこは砲弾の飛び交う戦場だった。病院とは名ばかりの暗い壕の中で、負傷した日本兵の看護、手術の手伝い、死体処理まで命じられた。約三か月の間に123名が戦死。生きのびた生徒たちの多くは、戦後長く沈黙を保っていた。ひめゆり学徒の生存者22名が、戦場の体験と亡き友への想いを自らの言葉で綴るドキュメンタリー。
------- 自分たちの言葉で残したい。
なんとなく知った気になっていた沖縄戦。繰り返し映画やテレビなどで取り上げられ、「殉国美談」のイメージがつきまとう「ひめゆり学徒」。しかし、戦場を体験した本人たちによる証言は、圧倒的な力で私たちに迫り、これまでにない戦争の真実が見えてくる。封印した記憶を掘り起こし、彼女たちが自ら言葉にするまでには、数十年の歳月が必要だった。長い葛藤の日々をへて語られる言葉からは、命の重さとともに、生きることの凛とした強さが伝わってくる。
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