『フタバから遠く離れて 第二部』 

町長交代、避難所閉鎖までの1,111日。
報道では決して伝わらない人々の声が突き刺さる。
2014/日本/114分/HD/カラー  

公式サイト

<スタッフ>
監督 : 舩橋淳  

テーマ音楽 : 坂本龍一[for futaba] 

撮影 : 舩橋淳、山崎裕  
音楽 : 鈴木治行  
プロデューサー : 橋本佳子
配給 : Playtime  
宣伝 : 佐々木瑠郁


©ドキュメンタリージャパン/ビックリバーフィルムズ
<ストーリー>
突然住む場所を追われて3年。
「故郷から離れる」という決断、そして「故郷に戻ろうとする」決断。
新旧2人の町長の姿から原発避難の現実を描く。
『フタバから遠く離れて』待望の第二弾!!


原発事故直後、目に見えぬ放射能から身を守ろうと、町民1400人を引き連れて福島県双葉町を飛び出した井戸川克隆町長。埼玉県旧騎西高校で避難生活を送りながら、補償を求めて東電や国を相手に闘ってきたが、出口は見いだせなかった。2013年1月、町議会から不信任案を突き付けられ辞任。新たに就任した伊澤史朗町長は、「福島県内に戻ることこそ、復興の第一歩」と考え、町役場を福島県いわき市に移転。後に、旧騎西高校の閉鎖も発表し、双葉町は新たな転換点を迎える。
本作は、期せずして異なる立場に立たされた新旧2人の町長の姿から見えてくるものを追ったドキュメンタリー。前作『フタバから遠く離れて 第一部』では旧騎西高校避難所の人々に寄り添い、被災地から「遠く離れた」場所から見える日本の矛盾を描いた。高く評価された舩橋淳監督が、再びフタバの現在から描いたものは何か?原発というテーマを越え、今だからこそ全国民に見て欲しい、待望の『第二部』である。



「こんな放射線量で福島には住めない」-井戸川克隆 前町長
井戸川町長は東京電力を町役場である埼玉県立旧騎西高校に呼び付け、町の公共施設についての賠償約192億円を請求した。同時に「お金で補償できないもの」として、「ふるさとに生きる権利」を主張していた。

「町長さん辞めちゃうと涙出てきちゃうね、一生懸命やってくれたのに」-埼玉県加須市 旧騎西高校
井戸川町長の不信任決議案を受け、「町民が一体となって助け合うべき時なのに」と肩を落とす避難者たち。東京電力は、月々12万円の「精神的苦痛への賠償」と避難費用などの実費以外は賠償金を支払っていない。最も本質的で高額の土地と家への補償が決まらないため、高齢者は避難所から独立できないままでいた。(2013年2月当時)

【中間貯蔵施設について】
除染により発生した汚染土壌を最終処分するまでの間、最長30年間保管するための施設とされている中間貯蔵施設。この敷地として、帰還困難区域となっている福島第一原発周辺の16㎢の土地が候補となり、福島県は2014年8月30日に受け入れを認めた。双葉町51.4㎢中、施設となる土地は5㎢。30年間で3,010億円の交付金が支払われる予定。しかし、「現実には、なし崩し的に最終処分場になるのでは?」など不安の声は根強く残っている。
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