『私たちに許された特別な時間の終わり』

「映画を完成させてね。できればハッピーエンドで」
それが友人の最後の言葉だった―。
(C)
山形国際ドキュメンタリー映画祭2013 アジア千波万波部門

公式サイト

<出演>
増田壮太    冨永蔵人    太田信吾    増田博文    増田三枝子    坂田秋葉
平泉佑真    有田易弘    井出上誠    坂東邦明    吾妻ひでお    安彦講平     他
<スタッフ>

製作・監督・脚本・撮影・編集 : 太田信吾

フィクションパート撮影 : 岸建太朗

録音 : 落合諒磨
音楽 : 青葉市子
制作 : 曲淵亮、本山大
ラインプロデューサー : 川津彰信
共同プロデューサー : 土屋豊
製作 : MIDNIGHT CALL PRODUCTION
宣伝 : Playtime
配給 : ノンデライコ
<ストーリー>
夢を見ること、
現実に打ちのめされること、
別離すること
誰もが経験する、又は経験した
“特別な時間の終わり”

夢半ばにして自ら命を絶ったミュージシャンと彼を慕う後輩、
そして友人である映画監督が織りなす、美しくも過激に心に刺さる青春群像ドキュメンタリー。

 2010年12月、かけ出しの映画監督の太田は、ひとりの友人を自殺で亡くした。彼の名は増田壮太。かねてより壮太とバンド仲間の冨永蔵人を撮影していた太田にとって、そのショックは大きかった。10代のバンドコンテストで優勝するほど音楽の才能に恵まれ「ミュージシャンになる」という強い夢を持っていた壮太がなぜー。一方、壮太に誘われバンドを組んでいたものの、何がやりたいのか自分でも分かっていなかった蔵人は、徐々に壮太と袂を分かち、就職することで自分の居場所を見つけはじめる…。
 本作はそんな3人の若者たちをめぐるドキュメンタリー。監督は岡田利規が主催するチェルフィッチュに俳優として参加するなど、多彩な活動でも知られる新鋭・太田信吾。「映画を完成させてね、できればハッピーエンドで」という壮太の遺言と実直に向き合い、時にはフィクショナルなカットも織り交ぜながら、「表現とは何か、自由とは何か」を模索する長編初監督作として完成させた。なお、タイトルは岡田利規の同名小説集に強く共感した監督の希望で、同じ名を冠している。




<コメント> 

自分が自分で無くなる瞬間。誰にだってある自由。
ただそこにある事に満足出来なくなったとしても、その世界をどう見るかは自分次第。それは大変なんかでは無くて、本当はすぐそばにあるはずの小さな喜びを大切にして生きたいという優しく穏やかな心が迷い、旅をしているのだと思います。
小さくも大きくなれる可能性に揺れながら。
長澤まさみ[女優]

〈あらすじ〉に要約できない、細部からもこぼれ落ちる、
虚構の手練手管も役に立たない、
生きるという事実が、
逆説的に映像を支えている。
谷川俊太郎[詩人]
<プロフィール>
太田信吾(監督
) 
1985年生まれ。長野県出身、横浜在住。早稲田大学の卒業制作として引きこもりをテーマに製作したドキュメンタリー『卒業』がイメージフォーラムフェスティバル2010優秀賞•観客賞を受賞。
友人の自殺と真正面から向かい合い、7年間の制作期間を経て完成した『わたしたちに許された特別な時間の終わり』が山形国際ドキュメンタリー映画祭2013アジア千波万波部門に選出。同作はニッポンコネクション(ドイツ)をはじめ、海外映画祭からも招聘が続いている。また、俳優として「チェルフィッチュ」や「劇団、本谷有希子」に出演するなど、舞台•映像を横断して活動している。本作が初の長編ドキュメンタリー映画となる。

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