夢は牛のお医者さん
昭和62年、新潟県の山あいにある小さな小学校に3頭の子牛が“入学”した。
まっすぐに夢を追った少女の26年間に密着したドキュメンタリー映画。
絵 : 成瀬政博
2014年/86分/HDCAM/16:9/カラー/日本/ドキュメンタリー
公式サイト
<スタッフ>
ナレーション : 横山由依(AKB48)
監督 : 時田美昭
製作著作 : TeNYテレビ新潟
協力 : 日本テレビ「NNNドキュメント」
後援 : 新潟県
推薦 : 公益社団法人 日本獣医師会
配給宣伝協力 : ウッキー・プロダクション
<ストーリー>
◆出会い
報道記者だった私と知美さんとの出会いは、昭和62年。
「クラスメート」として3頭の牛が「入学」した小学校の取材でした。素朴な木造校舎に懐かしさを覚え、それ以上に「素朴・ピュア」な9人の児童。たちまちファンになりました。
そして迎えた「牛の卒業式」。これまで生きてきて、あんなに綺麗な涙を見たことがありません。
なぜこんなに純粋な子供が育つのか?土地柄なのか?家族なのか?もっと知りたくなりました。
しかし、当時聞かされていたのは、数年後には廃校になるかも知れない事…。
ならば、廃校まで密着していこう!ローカルニュースの継続企画になりました。
当初は「素朴な学校・ピュアな児童」が取材対象で、特に知美さんにだけ焦点をあてることはありませんでした。知美さんの「夢」は知っていました。「牛のお医者さんになりたい」。でも、獣医になるにはいい大学を出ないといけない訳で、単純に「子供の夢だなあ」と記憶の片隅に忘れて、廃校後の4年間は会っていませんでした。
◆それから…
ある日、知美さんの家に電話してみると、「下宿して遠い高校に通っている」とのこと。親元を離れて猛勉強している。「高校3年間、テレビは見ない」と言う。過去に聞いた彼女の「夢」を、本気で受け止めずスルーしていたテレビマンとしての自分が恥ずかしかった。それからの私の夢は「彼女の夢に密着し、見届けること」。
知美さんからのお願いはただ一つ 「大学に落ちたら放送しないでね…」。
大学受験、そして獣医の国家試験の経過を取材したばかりの春に「ズームイン!!SUPER」で放送した時には、16年の歳月が流れていました。「夢に向かう彼女のひたむきな姿は、自分にも頑張る勇気をくれた」、「もう一度見たい」、「学校で子どもたちに見せたい」など、驚くほどの反響がありました。
夢には続きがありました。
ならば私も、もうすこし「夢」に付き合わせていただきたい。
そして、観客のみなさまにも是非、付き合っていただきたい。
…私の新たな「夢」が、ここに誕生しました。
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