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<スタッフ>
監督 : 本橋成一
プロデューサー : 大槻貴宏
撮影 : 一之瀬正史
編集 : 石川翔平
録音・MA : 石川雄三 |
助監督 : 佐久間愛生
制作進行 : 中植きさら
特別協力 : NPO法人共働学舎
後援 : 長野県北安曇郡小谷村、信濃毎日新聞社
宣伝美術 : 大橋祐介
宣伝 : ウッキー・プロダクション、おふぃす風まかせ
製作・配給 : ポレポレタイムス社、ポレポレ東中野
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<イントロダクション>
山道の向こうにふとあらわれる小さな村。
そこに住む人たちの、春から春への暮らし。
集落でひときわ大きい「アラヤシキ=新屋敷」。
2階の窓から時を告げる板木の音。
カンカンカン、あ・さ・だ!
カンカンカン、お・き・ろ!
どこからともなく風変わりな人たちが集まり、ラジオ体操が始まる。
元気よく跳ねる人、シブい顔で首をまわす人、みんなと違う方を向いている人…。
ヤギにエサをやり、畑で野菜をとる。かまどに薪をくべ…
カンカンカン、ご・は・ん
今日はあっちの田んぼの田植え。
「明日は午前中いっぱい雨だとよ」誰かがつぶやく。
カンカンカン、お・や・つ
たばこを吸い、歌をうたい、おもいおもいに過ごす。
カンカンカン、ご・は・ん
暮れゆく一日。
草や木は山の陰にかくれ、星の時間がやってくる。
鳥たちがさえずり、朝露が降りてくる。
そしてまた、カンカンカン、あ・さ・だ…
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<解説>
あなたという人は地球始まって以来、絶対いなかったはずです。
あなたという人は地球が滅びるまで出てこないはずなんです。
わたくしはそう思っています。 −−− 宮嶋眞一郎
北アルプスの山裾、長野県小谷村。車の通わない山道を1時間半歩いたところにある真木共働学舎がこの映画の撮影地である。生きることの根源的な意味を考える「共に働く学び舎」として創設され、今の社会に肉体的・精神的な生きづらさを抱える人も、そうでない人も、だれもが固有に持つそれぞれの能力を尊重しあい、ひとつ屋根の下で暮らしている。春・夏・秋・冬…40年。くり返されるその営みは、誰にもある“生きものとしての人間の時間”を思い起こさせる。ベルリン国際映画祭受賞作『アレクセイと泉』の本橋成一監督6年振りの待望の新作。
【共働学舎とは】
高度経済成長の終焉を迎えたといわれる1974年、自由学園の教師だった宮嶋眞一郎により創設された。農業、酪農、工芸などを生活の基礎とした共同体として、いまも各地に根をおろしている。
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