中国インディペンデント映画祭2015

タブーなき独立電影

公式サイト


チラシ ― 作品解説(jpg)

チラシ ― タイムテーブル(jpg)

タブーなき独立電影(インディペンデント映画)の秀作たちが、またしても幾多の壁を越え、海を越えて、東京に集結。
本国でも滅多に上映されない作品が観られて、作り手たちと交流できる、ここにしかない中国映画の祭典。
第五回となる今年は、これまで以上のスケールと充実のプログラムで、衝撃の世界にあなたをいざなう。


2015年 / 88分 / 字幕 JP+EN
監督:Emyr ap Richard、額德尼宝力格(ダルハド・エルデニブラグ)
ジャ・ジャンクーをプロデューサーに迎え、カフカの小説「城」を、内モンゴルに舞台を置き換えて、全編モンゴル語で撮った作品。イギリス人とモンゴル族による共同監督という異色の組み合わせが功を奏し、時空を超えた不思議な世界観を創ることに成功している。
今年のベルリン国際映画祭フォーラム部門で上映され、香港国際映画祭では審査員賞と国際批評家連盟賞を受賞。
17日(木)20:00 ・ 20日(日)15:00 ★・ 23日(水)15:00 ・ 26日(土)17:00

シャドウデイズ

鬼日子 / Shadow Days

2014年 / 96分 / 字幕 JP
監督:趙大勇(チャオ・ダーヨン)
警察に追われた若いカップルが、叔父にかくまってもらうために故郷である雲南省の山岳地帯にやって来る。そこが亡霊に満ちた呪われた町であることも知らずに…。不思議な美しさが話題をよんだドキュメンタリー『ゴーストタウン』(08)の趙大勇監督が、同じ場所で撮影した劇映画。素晴らしい風景と、そこで繰り広げられるミステリアスなドラマが、中国インディペンデント映画に新たなページを刻む。
12日(土)17:30★ ・ 14日(月)19:00 ・ 16日(水)19:20 ・ 22日(火)15:00・ 27日(日)15:00

詩人、出張スル

詩人出差了/Poet on a Business Trip

2014年 / 103分 / 字幕 JP+EN+CH
監督:雎安奇(ジュー・アンチ)
ある青年詩人は、詩人であるがゆえに出張などしたことがなかったが、ふと出張がしてみたくなって、自らを新疆へ出張させることにした。グダグダな一人旅は、成長記とさえ呼べないかもしれないが、なぜだか目が離せなくなり、鑑賞後に妙な後味を残す、一風変わった映画。インディペンデント映画の醍醐味が感じられる興味深い一本。ロッテルダム映画祭NETPAC賞、チョンジュ映画祭グランプリ受賞は伊達じゃない。
※作品の一部に性的な描写があります。
16日(水)17:00 ・ 20日(日)20:00 ・ 21日(月)15:00 ・ 23日(水)17:00★


トラップストリート

水印街 / Trap Street

2013年 / 94分 / 字幕 JP+EN
監督:文晏(ウェン・イェン)
地図の測量士をしている青年が、仕事中に見かけた女性に心を惹かれる。彼女が消えていった路地は、なぜか地図に載っていない道だった。エンターテイメントなラブストーリーでありながら、硬派なテーマを孕んだ完成度の高い作品。それも『薄氷の殺人』(14)、『春夢』(12)などのプロデューサーとして知られる文晏の監督デビュー作と聞けば納得。ヴェネツィア国際映画祭に出品され、多くの映画祭で賞を獲った注目作。
12日(土)15:00★ ・ 18日(金)15:00 ・ 26日(土)21:10

癡(ち)

癡 / Mr. Zhang Believes

2015年 / 134分 / 字幕 JP
監督:邱炯炯(チュウ・ジョンジョン)
反右派闘争で右派とみなされ、1958年から80年まで強制労働所や刑務所に送られた張先癡へのインタビューと、彼の回想に基づく舞台劇風の再現ドラマを通じて、中国現代史と人間を描くことに挑んだ創意あふれるドキュメンタリー&フィクション。史実を描くにあたっての、監督独自の手法が大変興味深い。『マダム』(10)の邱炯炯監督が中国インディペンデント映画界に息吹を吹き込んだ、見逃せない作品。
13日(日)15:00★ ・ 17日(木)15:00 ・ 21日(月)17:20 ・ 25日(金)19:00

凱里ブルース
路邊野餐 / Kaili Blues

2015年 / 110分 / 字幕 JP
監督:畢贛(ビー・ガン)
貴州省東部の小さな町の、霧に包まれた診療所で勤務する医者の陳升は、甥が何者かに連れ去られてしまったと知り、連れ戻しに出かける。途中、陳升はある村へとたどり着く。そこは時間の流れが他とは違う不思議な村だった。凱里出身の青年監督が、故郷をノスタルジックに描いた、少し幻想的な作品。
ロカルノ国際映画祭現代映画人部門最優秀新人監督賞受賞、台湾金馬賞新人監督賞ノミネート。
14日(月)21:00 ・ 18日(金)19:00 ・ 19日(土)20:00★


Seven Days

2014年 / 73分 /( 台詞なし)
監督:邢健(シン・ジェン)
雪深い東北部の山中で孤独に暮らす老人は、鳥を友として日々を過ごしていた。そんな老人が少年と出会い、心を通わせるのだが…。冬の深山幽谷を舞台とした、白黒で、セリフひとつない、動く水墨画のような作品。主演は今年大ブレイク中の老俳優・王徳順。本作品がデビュー作となる邢健監督だが、モントリオール国際映画祭芸術貢献賞を始め、国内外の多くの映画祭で賞を獲っている。
14日(月)17:20 ・ 16日(水)21:20 ・ 20日(日)17:30★ ・ 27日(日)17:00
王超(ワン・チャオ)監督特集
『安陽の赤ちゃん』で衝撃的なデビューを飾り、カンヌにもたびたび選ばれるも日本で上映されることの少ない王超作品をクローズアップ。19日(土)にはあの小栗康平監督との対談も!



安陽の赤ちゃん
安陽嬰兒/The Orphan of Anyang

2001年 / 86分 / 字幕 JP  (35mm上映)
安陽の赤ちゃん失業して金に困っていた男が、捨て子を拾う。捨て子には、拾ってくれた人には月々200元の養育費を払うと書かれた紙が添えられていた。翌日、紙にあった番号に連絡すると、若い娼婦が現れる。世間に身の置き場のない二人は、度々会ううちに情を交わすようになり…。カンヌでプレミア上映された、王超監督の記念すべきデビュー作。( 東京国立近代美術館フィルムセンター所蔵作品)
19日(土)15:00★ ・ 24日(木)15:00


寝ても覚めても

日日夜夜 / Day and Night

2004年 / 89分 / 字幕 JP
若い炭鉱夫とその親方は、毎日炭坑に下りて、危険と背中合わせの仕事をしていた。炭鉱夫は親方の妻と密かに関係を持っていたが、あるとき炭坑事故が発生し、親方が亡くなってしまう。彼は罪の意識にさいなまれ、親方の妻と別れて、潰れた炭鉱を一人で再建させようとする。そんなとき、彼は親方の幽霊と会う。ナント三大陸映画祭 で最優秀作品賞、最優秀監督賞、青年審査員賞を受賞した、王超監督の2作目。
15日(火)17:00 ・ 22日(火)21:20 ・ 24日(木)17:00 ・ 27日(日)19:00

江城の夏

江城夏日 / Luxury Car

2006年 / 85分 / 字幕 JP
田舎で教師をしている李は、音信不通の息子を探すため、武漢を訪れる。武漢に住んでいる娘やその恋人の厄介になりながら、親切な老警官の助けもあり、徐々に息子の手がかりを掴み始める李だったが、意外な真相が明らかになる。カンヌ国際映画祭ある視点部門で最優秀作品賞を獲った、王超監督の3作目。人気女優の田原が主演し、中国でも公開されたが、今回は結末の異なるカンヌ版を上映。
15日(火)19:00 ・ 17日(木)18:00 ・ 18日(金)21:10 ・ 24日(木)19:00・ 26日(土)15:00

幻想曲

幻想曲 / Fantasia

2014年 / 86分 / 字幕 JP
家の父親が白血病で倒れた。入院には大変な費用がかかるが、職場からは見放され、借金のあても尽きてしまう。娘は家計を助けるためにと、ナイトクラブで働き出す。息子は父親が病気になって以来、学校にあまり行かなくなる。父親の病状はますます悪くなり、次第に家族は追いつめられて…。王超監督の6作目は、人間の尊厳とは何かを問うホームドラマ。カンヌ国際映画祭ある視点部門出品。
16日(水)15:00 ・ 19日(土)17:40★ ・ 24日(木)21:00 ・ 25日(金)17:00・ 27日(日)21:00
 
北の三銃士 東京に来たる!
昨年から、三銃士と名乗って一緒に上映活動を始めた于広義(ユー・グァンイー)、徐童(シュー・トン)と顧桃(グー・タオ)が、東京にやって来る。ともに北方のドキュメンタリーを撮り、キャリアも近い3人。そろっての来日でいったい何が飛び出すか。

最後のハンダハン

猂達罕 / The Last Moose Aoluguya

2013年 / 100分 / 字幕 JP+EN+CH
監督:顧桃(グー・タオ)
『オルグヤ、オルグヤ…』『雨果の休暇』に続くエヴェンキ族シリーズ第3弾は、なんと森の芸術家が海南島でラブロマンス!? 切なくて面白くて、とても愛しいドキュメンタリー。酒と鹿と森と芸術を愛する全ての人必見。
(協力:山形国際ドキュメンタリー映画祭)
13日(日)20:30★ ・ 15日(火)21:00 ・ 22日(火)19:20・ 25日(金)15:00

えぐられた目玉

挖眼睛 / Cut Out the Eyes

2014年 / 79分 / 字幕 JP+EN+CH
監督:徐童(シュー・トン)
「二人台」という地方演芸を生業としている芸人・二後生。彼はかつて女性問題が元で恨まれ、目玉をくり抜かれてしまった過去を持つ。自らの過去を歌にして客に聴かせる彼の生き様とは如何に。『占い師』『唐爺さん』の徐童監督による衝撃の最新作。
13日(日)18:20★ ・ 15日(火)15:00 ・ 18日(金)17:00 ・ 21日(月)20:00 ・ 23日(水)20:00

最後の木こりたち(2014年版)

木帮 / Timber Gang

2014年 / 111分 / 字幕 JP+EN+CH
監督:于広義(ユー・グアンイー)
黒竜江省の山で、木こりとして働く人々のひと冬を追ったドキュメンタリー。零下30度での労働は過酷で、馬も次々と倒れていく。だが雪の中で力強く生きる男たちを捉えた映像は、圧倒的なまでに美しい。2007年に製作された『最後の木こりたち』の再編集版。
1
2日(土)20:10★ ・ 14日(月)15:00 ・ 22日(火)17:00 26日(土)・ 19:00
 


★印の回はゲストによるQ&Aまたはトークイベントを予定しています。
公式サイト http://cifft.net で最新情報をご確認下さい。

-----------------------------------------------------------------------