戦場ぬ止み
(いくさばぬとぅどぅみ)

あの『標的の村』から2年――スクリーンに叩きつける、伝えきれない沖縄。
三上智恵監督 最新作
2015年|日本|DCP・BD|129分


公式サイト

<スタッフ>

音楽 : 小室 等 

ナレーション : Cocco 

プロデューサー : 橋本佳子  木下繁貴 

監督 : 三上智恵 

撮影 : 大久保千津奈 
編集 : 青木孝文
撮影協力 :
   平田 守  宜野座 盛克  中村 健勇  水中撮影  長田勇
監督補 : 桃原英樹 
構成協力 : 松石 泉 
題字 : 書浪人善隆
制作協力 : シネマ沖縄 
協力 : 沖縄タイムス社  琉球新報社
製作協力: 三上智恵監督・沖縄記録映画を応援する会
製作 : DOCUMENTARY JAPAN  東風  三上智恵
配給・宣伝 : 東風 
<ストーリー>

2014年8月14日、
辺野古沖は「包囲」された。
沖縄は再び戦場になった――。


沖縄で今、何が起きているのか?

「日本人」が知っている「基地問題」は虚像かもしれない。


今、辺野古の海を埋め立てて最新のアメリカ軍基地が作られようとしている。巨大な軍港を備え、オスプレイ100機が配備されるそれは、もはや普天間基地の代替施設などではない。2014年8月14日、大浦湾を防衛局と海上保安庁の大船団が包囲。日本政府は機関砲を装備した大型巡視船まで投入して、建設に抗議するわずか4隻の船と20艇のカヌー隊を制圧した。陸上でもなんとか工事を止めよう市民が座り込みを続ける。基地を作るのは防衛局だが、市民の前に立ちはだかるのは沖縄県警機動隊と民間警備会社。国策に引き裂かれ、直接ぶつかり合うのは県民同士だ。「私を轢き殺してから行きなさい」と工事車両の前に身を投げ出したのは、あの沖縄戦を生き延びた85歳のおばあ。彼女にとって沖縄はずっといくさの島、それを押し付けるのは日本政府だった。

沖縄の怒りは臨界点を超えた。11月の県知事選は保革を越えた島ぐるみ闘争に発展。「イデオロギーよりアイデンティティー」と新基地建設反対の翁長雄志氏が圧勝、続く衆院選でも民意を叩きつけた。しかし国策は止まらない。海上の抗議活動を屈強な「海猿」たちが排除していく。日々緊張を増す現場で負傷者や逮捕者が出る……。はたして今、沖縄で本当は何が起きているのか?

本作で三上智恵監督(『標的の村』)が描くのは激しい対立だけではない。基地と折り合って生きざるをえなかった地域の人々の思いと来し方。苦難の歴史のなかでも大切に育まれた豊かな文化や暮らし。厳しい闘争の最中でも絶えることのない歌とユーモア。いくさに翻弄され続けた70年に終止符を打ちたいという沖縄の切なる願いを今、世界に問う。

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