ドキュメンタリー映画
「カレーライスを一から作る」

関野吉晴による「食」の探検
一杯のカレーライスに何を知る?
(C)
2016年/日本映画/カラー/96分/©ネツゲン


公式サイト

<出演>
関野吉晴

武蔵野美術大学 関野ゼミ生
<スタッフ>
監督 : 前田亜紀 

プロデューサー : 大島 新 

撮影 : 前田亜紀 松井孝行 水上智重子 
編集 : 大山幸樹
音楽 : U-zhaan 

音響効果 : 金田智子 
オンライン編集 : 池田 聡 
整音 : 富永憲一 
製作・配給 : ネツゲン


<ストーリー>
スパイスは? 野菜は? 塩は? 肉は? 米は? 皿も?

探検家・医師の関野吉晴さんによる武蔵野美術大学の課外ゼミ、通称関野ゼミの2015年の活動は「一からカレーライスを作る」というユニークなものだった。野菜や米・肉はもちろん、スパイスや塩、器やスプーンまでもすべて自分たちで一から作るという途方もない計画だ。関野さんの意図は、「モノの原点がどうなっているかを探していくと社会が見えてくる。カレー作りを通して学生たちには色々なことに“気づいて”もらいたい」この呼びかけに100名を超える美大生たちが集まった。「おいしいカレーが食べたくて…」そんなつもりで始めたが、思うように野菜は育たず、雑草に悪戦苦闘。一杯のカレーのための果てしない道のりに、多くの学生が挫折する一方、世話に励むあまり家畜に愛着が湧き、殺すべきか葛藤する者も…。
これは「食べる」「生きる」という、人間にとってごく当たり前で、基本的な営みを見つめ直すドキュメンタリー映画である。
<コメント>
ヒトは他の生き物を食べなくては生きられない。でも生き物って何だ。そんな単純なことがわからなくなった現代を、食の一切を体験することによって考えなおす衝撃の授業。
山極 寿一(霊長類学者・京都大学総長)

この現代社会においてなんと酔狂な。
関野さんはいつもながら「遊び」の達人。でも遊びの中にこそ「学び」があると気づかせてくれるのも関野さんなのだ。
高野 秀行(ノンフィクション作家)

ひと皿のカレーライスによって社会を解読し、同時に個人の生き方まで問うてくる。
なんと刺激的でクールな試みだろう。
平松 洋子(エッセイスト)

私たちは「たくさんの命」を食らい、自らの命を紡ぐ。今、その命を育む「食」が歪められている。 関野ゼミの学生さんたちがこの歪みと格闘する姿は、動物を屠ることを生業とする者として、頼もしく感じる。
栃木 裕(全芝浦屠場労働組合委員長)
 
<プロフィール>
関野吉晴
1949年生まれ。人類の足跡を辿る「グレートジャーニー」の探検で知られる。1999年 植村直己冒険賞を受賞。
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