いしぶみ

碑に刻まれた旧制・広島二中の一年生321人
幼くしてこの世を去った彼らが最期に残した言葉とは――
2016|85min|日本|DCP|©広島テレビ

公式サイト

<出演>
綾瀬はるか 
<スタッフ>
監督 : 是枝裕和 

取材 : 池上彰

原案 : 薄田純一郎 
原構成 : 松山善三 
撮影 : 山崎裕 

美術 : 堀尾幸男 
照明 : 中川隆一 
録音 : 弦巻裕 
演出補 : 可香谷慧 

プロデューサー : 橋本佳子 佐藤宏 
制作統括 : 小出和昌

制作 : ドキュメンタリージャパン 
製作・配給 : 広島テレビ 

配給協力・宣伝 : 東風+gnome
<ストーリー>
「昭和 20 年 8 月 6 日は、朝から暑い夏の日でした。この日、建物の解体作業のため、朝早くから広島二中の1年生は本川の土手に集まっていました。端から、1、2、3、4、・・・と点呼を終えたその時でした。500 メートル先の上空で爆発した原子爆弾が彼らの未来を一瞬にして奪ったのです。少年たちは、元気だった最後の瞬間、落ちてくる原子爆弾を見つめていました。」
あの日、少年たちに何が起こったのでしょうか…。

監督・是枝裕和×女優・綾瀬はるかによる新しい朗読劇
この夏、失われゆく戦争の記憶が語り継がれる。

昭和 44 年(1969年)、広島テレビで放送された「碑」(いしぶみ)。名女優・杉村春子を語り部として制作されたこの作品は、多くの人々の心を震わせ、芸術祭優秀賞やギャラクシー賞などを受賞しました。そして戦後70周年を機に、この不朽の名作が、現代によみがえります。監督は、『そして父になる』でカンヌ国際映画祭審査員賞をはじめ数々の賞に輝いた是枝裕和。語り部には、広島市出身の女優・綾瀬はるかが挑みます。『海街 diary』に続き、是枝監督とタッグを組む彼女が、「遺族の手記」を、切々と静かに読み上げます。
本作の舞台美術を務めたのは、劇団☆新感線や野田秀樹氏、三谷幸喜氏など第一線で活躍する演出家の舞台美術を手掛けている堀尾幸男。想像力を掻き立てる舞台セットが朗読を引き立てます。そして、ジャーナリストの池上彰が遺族やその関係者へのインタビューを通して、70 年を経てなお残る「物語」の続きを伝えます。


<コメント>
50年近く前に放送されたオリジナルの『碑』を観た時、この番組に関わったすべてのスタッフ、そして朗読の杉村春子さんに心から畏敬の念を抱きまし た。そこには、伝えることについての大胆で真摯な考察と、視聴者の想像力への信頼が溢れていました。今のテレビが失いつつあるこのふたつと、自分が正面か ら向き合ってみたい。そんな思いからこの『いしぶみ』はスタートしています。
是枝裕和

原爆の惨禍によって、突然に短い命を終えていった子供たちの最期の一日を綴ったこの手記は戦争の悲惨さ、平和の尊さを伝えていると思います。
この夏「いしぶみ」をご覧頂いて、一人でも多く平和への強い思いが芽吹くきっかけになったならと願っています。
綾瀬はるか

世界で唯一の被爆国・日本。その代名詞は、世界に浸透しましたが、さて、その悲惨さは、果たして浸透しているのでしょうか。
八月六日が何の日か、答えられない日本の子どもたちも多い現代において、願わくば、この深く静かな悲しみが、若い人たちに、そして世界の人に伝わりますように。
池上彰
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