クワイ河に虹をかけた男

アジア太平洋戦争下、旧日本軍が建設した泰緬鉄道―
その「死の鉄道」の贖罪と和解に生涯を捧げた永瀬隆・20年の記録
2016年/日本/16:9/119分/ドキュメンタリー

公式サイト

<スタッフ>
監督:満田康弘 

撮影:山田 寛/永澤英人 
編集:吉永順平 
MA:木村信博
CG:森 有香 
音楽:三好麻友 
制作:溝内靖晃/黒田雄二 

語り:森田恵子 

題字:黒田圭生 
宣伝美術:追川恵子 

製作・著作:KSB瀬戸内海放送 
映像提供 :
 朝日放送/BBC/オーストラリア戦争記念館 

資料提供 :
 菅野廉一/キャサリン・モーガン
 永井 達/Argyll Film Partners 

協賛 :
 「英連邦戦没捕虜追悼礼拝」実行委員会
 菅波 茂(AMDAグループ代表)
 円応教/善隣教/大慧會教団/立正佼成会
 新日本宗教青年会連盟/成通グループ
 もりたクリニック/磯山雅則/ヒラツカ 

後援 : オーストラリア大使館/オランダ大使館 
<ストーリー>
たった一人の戦後処理

“握手できるただひとりの日本人”―永瀬 隆
元陸軍通訳が戦後の人生を捧げた泰緬鉄道への償い
アジア太平洋戦争下、岡山出身の永瀬隆は、当時、タイとビルマを結ぶ泰緬鉄道建設のタイ側の拠点に陸軍通訳として派遣される。多くの連合国軍捕虜やアジア人が動員された建設工事で、彼は強制労働、拷問、伝染病死など悲劇の全容を目の当たりにする。
戦後、鉄道建設犠牲者の慰霊と、復員時に日本軍12万人全員にタイ政府が「米と砂糖」を支給してくれた恩義に報いようと、一般人の海外渡航が自由化された1964年から妻の佳子と二人三脚で巡礼を始める。
1976年にはクワイ河鉄橋で元捕虜と旧日本軍関係者の和解の再会事業を成功させ、86年にはクワイ河平和基金を創設するなど、「ナガセ」の名は欧米でも知られる存在となる。
タイ訪問を135回も続けた彼が目指した”和解”とは―。



『レイルウェイ 運命の旅路』(2013)でも登場する実在の人物を
地元放送局記者が20年間追い続けた注目作
クワイ河鉄橋は『戦場にかける橋』(1957)で一躍有名となり、本作にも登場し永瀬とも面識のあったイギリス人元捕虜エリック・ロマックスの自伝映画『レイルウェイ 運命の旅路』(2013)では、俳優の真田広之が永瀬を演じている。
本作では1994年2月の82回目のタイ巡礼を皮切りに、地元の瀬戸内海放送記者・満田康弘が永瀬隆の晩年20年間を追い続けた。
様々な葛藤を抱えながらも贖罪と和解の活動を続けた永瀬を追った地元放送局の注目作が、戦後71年目の2016年の夏、劇場版となって公開される。
<プロフィール>
永瀬 隆(ながせ・たかし) 
1918年生まれ。陸軍憲兵隊の通訳としてタイ―ビルマ間を結ぶ泰緬鉄道に関わる。復員後、倉敷市で英語塾経営の傍ら、旧連合国捕虜、アジア人労務者推定数万人の犠牲を出した「死の鉄道」の贖罪に人生を捧げる。カンチャナブリ県名誉県民・岡山県三木記念賞(1992)、読売国際協力賞(2005)、山陽新聞賞(2008)など。

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