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<スタッフ>
語り : 室井 滋
朗読 : 田中 泯
監督・構成・編集 : 原村政樹
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撮影 : 佐藤広一、渡辺智史、原村政樹
音楽 : 佐々木良純
題字・絵画 : 草苅一夫
企画・製作・配給 : 映画「無音の叫び声」製作委員会 |
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<ストーリー>
“自分は虫けらのような生き方でなくて、
物を見、発言のできる百姓にならなければならないと思った。”
農民詩人とも反戦詩人とも呼ばれる木村迪夫の16冊に及ぶ詩集は、数々の詩人賞を受賞、日本農民文学の最高峰ともいわれている。本作では、彼の人間的な魅力もさることながら、第二の父でもある農民詩人・真壁仁との出会いや友人の日本画家・草苅一夫との交流など地方の豊かな芸術・社会文化が描かれるとともに、ナレーションに俳優の室井滋、詩の朗読には自らも農業に携わり近年、映画やドラマでも存在感を見せるダンサーの田中泯が務め、映画に深みを出している。
地方から反戦平和、戦後日本社会を見続けた木村の詩や人生には、私たちが忘れかけているものが見えてくる――。
日本を代表する農民詩人・木村迪夫(みちお)、80歳――。
農業、出稼ぎ、ゴミ収集。父の戦死、南方での遺骨収集・・・
東北の小さな村に暮らすひとりの農民の詩が、日本の今を照らす
あらすじ
山形県上山市牧野で小作人の長男として生まれた木村迪夫は、戦争で父・叔父をなくし、戦後、自作農となるも出稼ぎや廃棄物収集業(ゴミ屋)にも就くなど、高度経済成長の中、社会の底辺での生活を長年強いられた。一方で、そんな社会の矛盾や戦争の非道さを、60年以上にわたって詩の中に綴ってきた。また、衰退する農村を憂い、三里塚闘争を記録していた小川プロを自宅隣に呼び寄せたり、叔父の遺骨を探しに太平洋の激戦地・ウェーキ島での遺骨収集事業に参加するなど、その活動は農業や詩の創作に収まらなかった・・・。
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<コメント>
本当の言葉を僕は大地の生き物から教わった。
無音を解し許しあう世界こそ、人間の言葉だ
―田中泯(ダンサー)
闘うことで、混乱と苦難をサバイバルしてきた
農民詩人・木村迪夫の言葉は、針路を照らす灯り
として、現在、さらに輝きを増している
―村上龍(作家)
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