『人生フルーツ』
津端修一さん90歳、英子さん87歳
風と雑木林と建築家夫婦の物語
(c)東海テレビ放送
2016年|91分|HD|16:9|日本|ドキュメンタリー
公式サイト
<スタッフ>
ナレーション : 樹木希林
監督 : 伏原健之
プロデューサー : 阿武野勝彦
音楽 : 村井秀清
音楽プロデューサー : 岡田こずえ
撮影 : 村田敦崇
音声 : 伊藤紀明
オーサリング : 山口幹生
TK : 須田麻記子
音響効果 : 久保田吉根
編集 : 奥田繁
協力 : 日本映画専門チャンネル
製作・配給 : 東海テレビ放送
配給協力 : 東風
<ストーリー>
むかし、ある建築家が言いました。
家は、暮らしの宝石箱でなくてはいけない。
愛知県春日井市の高蔵寺ニュータウンの一隅。雑木林に囲まれた一軒の平屋。それは建築家の津端修一さんが、師であるアントニン・レーモンドの自邸に倣って建てた家。四季折々、キッチンガーデンを彩る70種の野菜と50種の果実が、妻・英子さんの手で美味しいごちそうにかわります。刺繍や編み物から機織りまで、なんでもこなす英子さん。ふたりは、たがいの名を「さん付け」で呼び合います。長年連れ添った夫婦の暮らしは、細やかな気遣いと工夫に満ちていました。そう、「家は、暮らしの宝石箱でなければならない」とは、修一さんも敬愛するモダニズムの巨匠ル・コルビュジエの言葉です。
かつて日本住宅公団のエースだった修一さんは、阿佐ヶ谷住宅や多摩平団地などの都市計画に携わってきました。1960年代、自然との共生を目指したニュータウン計画。けれど、経済優先の時代はそれを許さず、けっきょく完成したのは理想とは程遠い無機質な大規模団地。失望した修一さんは、それまでの仕事から距離を置き、自ら手がけたニュータウンに土地を買い、家を建て、雑木林を育てはじめました——。あれから50年、ふたりは、コツコツ、ていねいに、時をためてきました。そして、90歳の修一さんに新たな仕事の依頼がやってきます。
本作は東海テレビドキュメンタリー劇場第10弾。ナレーションをつとめるのは女優・樹木希林。ふたりの来し方と暮らしから、この国がある時代に諦めてしまった本当の豊かさへの深い思索の旅が、ゆっくりとはじまります。
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