トトとふたりの姉

世界中の映画祭で希望の拍手!なんてキケンでドラマチックな現実
(C)HBO Europe Programming/Strada Film
ルーマニア|2014|93min|ルーマニア語|DCP・BD|シネスコ|カラー|
原題:Toto si surorile lui


公式サイト

<スタッフ>
監督・撮影・脚本・編集 : アレクサンダー・ナナウ

編集 : ミルチャ・オルテヌ、ゲオルグ・クラッグ
音響 : マティアス・ランパート
エグゼクティブ・プロデューサー : ビアンカ・オアナ

製作 : HBO EUROPE PROGRAMING、Strada Film
<ストーリー>

トトは教えてくれる。未来を拓く力は、誰でも持っている。
甘えん坊のトト(10歳)には、ふたりの姉がいる。美しくどこか儚げなアナ(17歳)、気が強く活発なアンドレア(14歳)。
お母さんは麻薬売買で服役中、お父さんのことは…顔も知らない。保護者のいない三姉弟が暮らすボロアパートは、すぐに近所の不良たちの溜まり場になってしまう。
小さく丸まって眠るトトのとなりで、男たちが腕や首筋に注射針を刺す。
貧困、暴力、ドラッグ、エイズ。そんな苦境に耐え切れず、やがて自らもドラッグに手を染めてしまうアナ。
なんとか家族との生活を立て直そうとするアンドレアは自らもカメラを手にする。
そして、トトとヒップホップダンスとの出会いをきっかけに、姉弟たちの未来が動き出す――



世界中の映画祭で希望の拍手!なんてキケンでドラマチックな現実
世界各国の映画祭で上映され、本国ルーマニアではアカデミー賞・最優秀ドキュメンタリー映画賞を受賞。
まるでドラマのよう、けれど本作は現実の世界を映したドキュメンタリーだ。
ドラッグに溺れる男たち、ブカレスト麻薬捜査部隊のガサ入れの瞬間、裁判所や刑務所の内部。そして姉弟が身を寄せ合うベッドの中へ。
アレクサンダー・ナナウ監督の驚くほど透明なカメラは、ときに残酷に、ときに親密に、子どもたちが今まさに生きている世界へと、私たち観る者を没入させる。社会から取り残されたロマ・コミュニティを映しながらも、ルーマニアだけでなく、私たち自身にも起こりうる普遍的な物語だ。
あらかじめ損なわれた境遇に生まれついてなお、自らの力で人生をよきものにしていこうとする子どもたち。彼らが選んだ未来に、誰もが胸を焦がすだろう。


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