上映作品 |
『一年の九日』
1961年/108分/35mm上映

監督・脚本:ミハイル・ロンム/脚本:ダニール・フラブロヴィツキー
撮影:ゲルマン・ラヴロフ/音楽:ジョン・テル=タテボシャン
出演:アレクセイ・バターロフ、インノケンティ・スモクトゥノフスキー、タチアナ・ラヴロワ1960年代、
シベリアにある原子力研究所で核融合の重要な実験が進行していた。この非常に危険な実験は高名な物理学者の命をも奪った。その実験を引き継いで続ける若い学者グーセフと、その同僚・リョーリャ、友人・クリコフという、愛と友情と仕事で結ばれた三人の男女の物語。
作品提供 : アテネ・フランセ文化センター
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『原子力発電の夜明け』
1966年/43分/DV上映 ※「原発切抜帖」との二本立て上映

監督:森田実/製作:岡田桑三/音楽:山本直純/解説:城達也
脚本:吉見泰/撮影:春日友喜/造型:武田謙之助/録音:片山幹男
日本初の原子力発電所・東海村原子力発電一号炉の五年にわたる建設の記録。原子力による発電の原理と核エネルギーの制御について詳しく説明しながら、建設の過程をつぶさに追う。なかなか見ることの出来ない原子炉内の建設風景は非常に貴重。
作品提供 : 東京シネマ新社
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『原発切抜帖(げんぱつきりぬきちょう)』
1982年/45分/16mm上映 ※「原子力発電の夜明け」との二本立て上映

監督・企画:土本典昭/製作:山上徹二郎/
ナレーター:小沢昭一/音楽:高橋悠治と水牛楽団/撮影:渡辺重治
“原子力の平和利用”という言葉に懐疑を抱いた土本典昭は、数十年に及びスクラップしていた新聞記事を構成し、原子力発電計画とそこに至る様々な経緯を浮かび上がらせる。新聞記事のみを写した映像と、小沢昭一の軽妙なナレーション、高橋悠治と水牛楽団による奇怪な音楽で構成された世界にも稀な実験映画。
作品提供 : シグロ |
『ストーカー』
1979年/163分/35mm上映

監督・美術:アンドレイ・タルコフスキー/撮影:アレクサンドル・クニャジンスキー
音楽:エドゥアルド・アルテミエフ/
出演:アレクサンドル・カイダノフスキー、アリーサ・フレインドリフ、アナトリー・ソロニーツィン
近未来、ある小国に謎に包まれた“ゾーン”と呼ばれる地域があった。そこには人間にとって一番大切な望みがかなえられる部屋があるという。今は立入禁止である“ゾーン”に三人の男が侵入する。“ゾーン”は原発事故の跡地なのではないかと推測され、本作はチェルノブイリを予見していたとさえ云われている。
作品提供 : ロシア映画社
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『海盗り―下北半島・浜関根』
1984年/103分/16mm上映

監督:土本典昭/企画:松橋勇蔵(海の会)/製作:山上徹二郎
撮影:清水良雄/サウンド:高橋悠治
1981年、下北半島の小さな漁村・浜関根に原子力船「むつ」の母港を建設するという話が持ち上がる。豊かな漁場である浜関根に港を建設するということは、漁場が荒らされるということに等しい。カメラは米軍基地のある三沢、六ヶ所、泊、大湊など、国に振り回される下北半島の現状をも記録していく。
作品提供 : シグロ
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『六ヶ所人間記』
1985年/171分/16mm上映

構成・編集・現場録音:山邨伸貴/構成・制作・インタビュー:倉岡明子
撮影:小田博/整音:久保田幸雄
青森出身の倉岡明子と監督の山邨伸貴、カメラの小田博のたった三人のクルーによって映し出された六ヶ所村のありのままの姿。1970年代に持ち上がったむつ小川原開発計画に驚いたクルーは六ヶ所村の今の姿、人々の生活を記録しようと撮影を始める。撮影の最中1984年には核燃料サイクル施設建設までもが計画される。
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『下北核半島からの報告 核燃料サイクル』
1988年/58分/DVD上映

監督:森弘太/レポーター:鎌田慧/解説:高木仁三郎/
ナレーター:金井佳子/撮影:G・M映像グループ/音楽:下木原靖彦
広島、三池などを記録した森弘太によるルポルタージュ作品。下北半島には原発のみならず米軍基地、原子力船の母港まで存在する。そこに降って湧いた「核燃料サイクル計画」。森弘太、鎌田慧、高木仁三郎という強力なトリオは“下北核半島”というテーマの下、現地から怒りを込めてレポートする。
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『ドキュメント’89 脱原発元年』
1989年/105分/16mm上映

監督:小池征人/製作:前田勝弘、柳田耕一、松井寛子
撮影:一之瀬正史、高岩仁、大津幸四郎、清水良雄/音楽:高田みどり/編集:石原肇
映画は広島平和記念式典から始まる。被爆国である日本には原発が38基(当時)存在する。日本中の原発を巡り、なぜ原発が日本に存在するのかを追及したドキュメンタリー。クライマックス、夜明けに海水温を測り続ける男性のシーンは特筆すべき美しさ。
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『夏休みの宿題は終わらない』
1990年/130分/16mm上映

監督・撮影・編集:山邨伸貴/制作・インタビュー:倉岡明子/
旅の友・スチール:山邨玄/整音:久保田幸雄
核燃料サイクル施設と共に生活するとは如何なるものか。山邨伸貴と倉岡明子は息子・玄を連れて、フランスのラ・アーグ、イギリスのセラフィールドを旅する。そこでは強く明るく人々が生活していたが、確実に放射能の影響も存在していた。
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『第八の戒律』
1991年/95分/16mm上映

監督:ベルトラム・フェアハーク、クラウス・シュトリーゲル/制作:デンクマル・フィルム
ヨーロッパの核燃料サイクル施設を追ったドイツのドキュメンタリー映画。ドイツのヴァッカースドルフでの抗議行動、フランスのラ・アーグやイギリスのセラフィールドでの放射能流出という事実…。多くの証言やアニメーションなどを交えながら、報道では見えない事実を判りやすく描く。
作品提供 : 小林大木企画
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『ナージャの村』
1997年/118分/35mm上映

監督・企画・原案:本橋成一/製作:鎌田實、神谷さだ子、小松原時夫
台詞:阿奈井文彦/撮影:一之瀬正史/音楽:小室等/録音:菊池信之/編集:佐藤真
チェルノブイリ原発事故で汚染されたベラルーシのドゥヂチ村。そこに故郷を離れず、汚染された村に残る6家族がいる。そこは汚染されているとは思えないユートピアのように美しい村。写真家・本橋成一の初監督作品。
作品提供 : サスナフィルム
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『アレクセイと泉』
2002年/104分/35mm上映

監督:本橋成一/撮影:一ノ瀬正史/音楽:坂本龍一/録音:弦巻裕/編集:村本勝
スチール:明石雄介/ナレーション:アレクセイ・マクシメンコ
ベラルーシ・ブジシチェ村はチェルノブイリ原発事故によって放射能で汚染された。しかし村の泉からは放射能が一切検出されない。豊かな大地、奇跡の泉と共に暮らす人々を、坂本龍一の音楽と美しい映像で綴ったベルリン映画祭受賞作。
作品提供 : サスナフィルム |
『田神有楽(でんしんゆうがく)』
2002年/113分/16mm上映

監督:加藤鉄/企画・製作:望月良衛/撮影:山田達也、柳田義和/
整音:田辺信道/編集:福田千賀子
青森県・六ヶ所村では日本全国の原発から出る核廃棄物の貯蔵施設の建設が進んでいる。その開発用地内にただ一戸、家族で田植えをして、神社でささやかな祭りを行い、稲の育ちを見守るという変わらぬ生活を続ける一家がいる。揺れ続ける六ヶ所村に暮らす村人の生活と心情を三年半にわたって見つめ続けた作品。
作品提供 : 東風舎
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『ヒバクシャ 世界の終わりに』
2003年/116分/DV上映

監督・編集:鎌仲ひとみ/プロデューサー:小泉修吉、川井田博幸/
撮影:岩田まき子、家塚信/編集:松田美子/音楽:クリストフ・ヒーマン/写真:森住卓
湾岸戦争後のイラクでは、白血病や癌にかかる子どもの数が激増していた。米軍が使用した劣化ウラン弾から放出された放射能が原因と思われる。本作は見る事も感じる事もできない核汚染の影響のもとで生きる、イラク、アメリカ、日本の人々の姿を記録し、彼等ヒバクシャの声を伝えるために制作された。
作品提供 : グループ現代
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『祝(ほうり)の島』
2010年/105分/HDV上映

監督:纐纈あや/プロデューサー:本橋成一/撮影:大久保千津奈/編集:四宮鉄男
音響効果:菊池信之/製作:大槻貴宏/ナレーション:斉藤とも子
瀬戸内海に浮かぶ山口県上関町祝島。豊穣な海や山の恵みに支えられた1000年の歴史を刻む島。1982年、島の対岸4kmに原子力発電所の建設計画が持ち上がる。効率と利益を追い求める社会が生み出した原発と、大きな時間の流れと共にある島の生活。原発予定地と祝島の集落は、海を挟んで向かい合っている。
作品提供 : サスナフィルム
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『ひろしまを見た人―原爆の図丸木美術館―』
1985年/25分/スライド上映 ※「チェルノブイリいのちの大地」との二本立てイベント上映

構成・編集:土本典昭/製作:佐々木正明、山上徹二郎/写真:本橋成一
音楽:佐藤允彦/ナレーター:小室等
丸木位里・丸木俊夫妻による「原爆の図」を中心とした画業を辿るスライド作品。写真は本橋成一、構成は土本典昭。丸木夫妻は広島の原爆のみならず、南京大虐殺、アウシュビッツ、沖縄戦までをも凄まじい迫力の作品にする。冒頭とクライマックスには反戦のポップソング「99
Red Balloons」が高らかに流れる。
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『チェルノブイリいのちの大地』
1993年/21分/スライド上映 ※「ひろしまを見た人」との二本立てイベント上映

構成:西山正啓/写真:本橋成一/音楽・ナレーター:小室等
本橋成一の写真をドキュメンタリー監督・西山正啓が構成したチェルノブイリ連帯基金制作のスライド作品。事故のあった4号炉、チェルノブイリ周辺の街、病院から、『ナージャの村』『アレクセイと泉』の舞台であるベラルーシ・チェチェルスク地方までをも描く。
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