「阿賀の記憶」公開記念上映&記念イベント 情報



『阿賀の記憶』公開記念上映
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『阿賀に生きる』
1992年/阿賀に生きる製作委員会
/カラー/16mm/115分

監督・編集:佐藤真
撮影:小林茂
録音・ナレーター:鈴木彰二
撮影助手:山崎修
録音助手:石田芳英
助監督:熊倉克久
スチール:村井勇
整音:久保田幸雄
録音協力:菊池信之
音楽:経麻朗


阿賀で暮らす人々を3年間にわたってフィルムにおさめたドキュメンタリー映画の傑作。撮影は、佐藤真監督をはじめ、7名のスタッフが阿賀野川のほとりの家で共同生活をしながら行われた。92年に完成するや国内外で高い評価を受け、ニヨン国際ドキュメンタリー映画祭銀賞、山形国際ドキュメンタリー映画祭優秀賞、文化庁優秀映画賞をはじめ、数々の映画賞を受賞している。
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『SELF AND OTHERS』
2000年/ユーロスペース作品
/カラー/16mm/53分

監督:佐藤真
製作:堀越謙三
撮影:田村正毅
録音:菊池信之
声:西島秀俊、牛腸茂雄
音楽:経麻朗
編集:宮城重夫
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6月4日(土)より 3週間限定!ロードショー
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前売鑑賞券 \1,000(税込)にて発売中 (当日一般¥1,200の処)
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※前売券は『阿賀の記憶』『阿賀に生きる』『SELF AND OTHERS』のいずれにも有効です(各回入替制)。
※前売券および当日券の半券呈示で、2本目以降は1作品1,000円にてご鑑賞いただけます。
※やかん持参の方は前売料金1,000円にてご鑑賞いただけます。

『阿賀に生きる』 11:00/18:00
『SELF AND OTHERS』 15:00
6月11日、19日の15:00『SELF AND OTHERS』はイベントのため休映となります。
佐藤真PRESENTS
『阿賀の記憶』公開記念イベント!

6/4・11・19開催

6/4(土) 22:00スタート オールナイトイベント
開催日時 6/11 22:00〜オールナイト
佐藤真監督特集
<記憶と痕跡>をめぐるセルフプロジェクション

監督自らが16ミリやビデオなどのプロジェクターを駆使しながら、自身の映像作品を解体していく超レアでアバンギャルドなマルチ投影!

セルフプロジェクションとは監督自らが、16ミリ、8ミリ、ビデオなどの様々なプロジェクターを駆使して、自らの映像作品を解体する試み。これまでphotographers' galleryで1回だけ試みられたマルチプロジェクションを、装いも新たに映画館向けにグレードアップし、劇場初公開となる一夜限りの特別上映会である。また、『阿賀の記憶』のモチーフとつながる監督・編集作品や、エドワード・サイードの記憶と痕跡を追った最新作『OUT OF PLACE』の未使用フッテージも上映し、監督のショートトークを交えて映画表現のはらむ<記憶と痕跡>をスクリーンに映し出すオールナイトの一夜です。

[1]『東京/写真 1996』(40分)
荒木経惟、内藤正敏、桑原甲子雄、長野重一の四人の写真家の「東京写真」を追ったNHK・ETV特集「写真で読む東京」(1996年)を標的に、この作品のために撮られた16ミリ、8ミリフィルムをマルチプロジェクションさせる。NHKの品のよい教養番組になり下がった自作を解体させる試み。

[2]『市場最大の作戦』(00年/30分)
青森県立美術館の依頼で製作された『市場最大の作戦』(2001年)は、子供向けのワークショップ作品でありながら、大胆にも16ミリ映画として撮影された。青森市場に造られたリンゴ箱の巨大なコロシアムを舞台に疾走するキャメラは、市内を駆けぬけ竜飛岬まで疾走を続ける。このサイレント映画を、ワークショップに参加した子供たちの演奏付で上映した時のビデオ映像とマルチプロジェクションで投影する。

[3]セルフプロジェクション版『女神様からの手紙』(60分)
テレビ東京・ドキュメント人間劇場のTVドキュメンタリー「我家の出産日記」(1994年)。豊川保育園おやじの会製作の16ミリ「保育園の日曜日」(1997年)。8ミリ映画として撮られ16ミリにブローアップされた「女神様からの手紙」(1999年)。この3本をマルチ上映する初の試み。子供の成長記録の周辺の日記映画から、はたしてフィクションが立ち上がってくるか。

[4]『サイードの記憶と痕跡をめぐって』(60分)
2004年3月から1年かけて製作された最新作『OUT OF PLACE』(2005年)の未使用フッテージを上映しながら、映画では描かれなかったサイードの記憶と痕跡を辿る。ゴラン高原にとり残されたシリア人の村、ダマスカス旧市街の宗教的カオス、ネーラブパレスチナ難民キャンプやベツレヘムのクリスマスミサなど、無数の未使用素材が、この夜一夜だけ復活する。

[5]『おてんとうさまがほしい』(1994年/47分/製作・撮影:渡辺生/編集:佐藤真)
照明技師・渡辺生は妻トミ子がアルツハイマー病にかかり、入院する経過を、最初はビデオで、後に16ミリフィルムで撮り続けてきた。その16ミリフィルムの光あふれるNGカットの内に夫婦の日記と記憶の痕跡を見た佐藤は、妻を看取る夫の日記映画に編集した。声と物音をたよりに目に見えない記憶と絆を浮き彫りにしようとした作品。

[6]『星の文人・野尻抱影』(2002年/48分)
天文学者・英文学者として知られる野尻抱影の足跡を辿る学問と情熱シリーズの1作。オリオン座に縁が深い野尻の生涯を、そのテキストとゆかりの地を訪ねながらオリオン座を中心とした星座のロケを敢行。木々の間、都市の光に埋もれながらも光を放つ星座の数々が、野尻の生涯とクロスする。教育映像祭文部科学大臣賞受賞作。

開催日時 6/4 22:00〜オールナイト



6/11(土) 22:00スタート オールナイトイベント
開催日時 6/11 22:00〜オールナイト
マルグリット・デュラスをめぐる記憶の旅
 ゲスト : 諏訪敦彦(映画監督)
       岡村民夫(法政大学教授)

『阿賀の記憶』の製作にあたって佐藤真がインスパイアされたというデュラスを掘り下げる一夜。ゲストに諏訪敦彦監督と「デュラス、映画を語る」の翻訳家としても知られる岡村民夫法政大学教授を迎え、ディープなトークも展開。

[1]『マルグリット・デュラスのアガタ』(1981年/86分/マルグリット・デュラス監督)
自身の『死の病・アガタ』をもとに、デュラスが脚本と監督を手掛けた作品。冬の海辺のホテルで繰りひろげられる、兄と妹の対話。モノローグと朗読劇を交えた叙情的な逸品。

[2]『二十四時間の情事』(1959年/91分/アラン・レネ監督)
デュラスの原作と脚本を、『夜と霧』のアラン・レネ監督が見事に映像化した映画史上に残る傑作の1本。ヒロシマの悲劇を介したフランス人女性と日本人男性の一夜限りの邂逅を描く。

[3]『広島からの手紙(A Letter From Hiroshima)』(2002年/35分/諏訪敦彦監督)
広島出身の諏訪敦彦監督が、広島を舞台に一本の映画製作が発進するまでの過程を描いた中編。諏訪監督とロバート・クレーマー監督との交流の中で生まれた作品でもある。DVD上映。

[4]『H Story』(2001年/111分/諏訪敦彦監督)
『二十四時間の情事』のリメイクと、その製作過程における現場の世界を一つの作品に収めた諏訪監督の意欲作。主演にベアトリス・ダルと町田康。キャメラはキャロリーヌ・シャンプティエ。

6/11(土)  15:00スタート トーク&特別上映イベント
開催日時 6/11 15:00〜18:00
トーク&特別上映イベント
佐藤真×高橋洋(脚本家)


作家主義の行方と「映画の魔」とは? 
ドキュメンタリーとホラーの境界をやすやすと越えた必見トークバトル!

◆上映作品
『インフェルノ蹂躙』(1997年/84分/北川篤也監督/高橋洋脚本)VHS上映 
※『阿賀の記憶』の上映はありません


6/19(日)  15:00スタート トーク&特別上映イベント
開催日時 6/19 15:00〜18:00
トーク&特別上映イベント
佐藤真×稲川方人(詩人)


言葉と映像と音声と発語、多角的視点を盛り込んだ縦横無尽トークで芸術の本源を掘り下げる試み!

◆上映作品
『たった8秒のこの世に、花を ─ 画家・福山知佐子の世界』
   (2004年/59分/稲川方人監督)DV上映
『阿賀の記憶』(英語字幕版/57分)
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★料金(オールナイトイベント)
前売:2,000円/当日:2,500円(『阿賀の記憶』前売券をお持ちの場合は、前売券+差額1,500円)
★料金(トーク&特別上映イベント)
前売:1,500円/当日:1,700円(『阿賀の記憶』前売券をお持ちの場合は、前売券+差額700円)