「アヒルの子」

家族のこと、知ってますか?
2005/SD/92分/ドキュメンタリー

2005・HOTDOCS国際ドキュメンタリー映画祭(カナダ) 正式出品
2005・シャドードキュメンタリー映画祭(オランダ) 正式出品

<スタッフ>
監督:小野さやか

制作総指揮:原一男

撮影:山内大堂 
録音:伊藤梢 
制作・編集:大澤一生 
音楽:小倉里恵(まめ妓)
アドバイザー:小林佐智子,栗林豊彦,浜口文幸 
製作:日本映画学校 
配給:ノンデライコ 
宣伝:スリーピン

家族が憎い。誰にも愛されていない。
私は捨てられた。醜いアヒルの子のように。

<ストーリー>

どこにでもある家族の団らん。
お父さんとお母さんがいる。おばあちゃんもいる。お姉ちゃんとお兄ちゃんがふたり。
そして私。どこから見ても普通の幸せな家族のはずだったーー。

私,小野さやか。20歳。家族から離れて東京で一人暮らしをしながら専門学校に通っている。私はずっと家族から逃げたいと思ってきた。
私はいつも5歳のわたしに話しかける。泣いているわたし。私は5歳のときに家族のもとを離れ、ヤマギシ会幼年部に預けられた。家族に捨てられたひとりの女の子。
醜いアヒルの子のように。二度と捨てられたくない。それ以来、私はいい子を演じ続けてきた。

でも私は決心した。私のことをもっと見てほしい、知って欲しい。私は家族ひとりひとりと「たたかう」ことを決意した。

私を見つめることは家族のことを知ること。
家族を知ることは自分を見つめること。
<解説>
『ゆきゆきて神軍』で知られるドキュメンタリー映画監督、原一男の指揮のもと、日本映画学校の卒業制作として『アヒルの子』は誕生した。カメラを通して自分をさらけ出す、感情を吐き出す。親子の価値観の相違、姉妹の葛藤、性的虐待の記憶。監督・小野さやかは、自身のトラウマとして触れずにいた自分と家族の深層に足を踏み入れる。
誰にでもどこにでもある私と家族の問題。ときには笑い、ときには殴り合い、ときには涙する、そんな家族の姿。ひとりの女性が悩み、成長する姿を通して、晴れ晴れとしたほんとうの家族の形がみえてくるだろう。
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