葦牙―あしかび― こどもが拓く未来

21世紀こそ、子どもたちの世紀に―――

2009/カラー/113分/DVCAM/スタンダードサイズ

公式サイト

<スタッフ>
監督 小池征人

製作総指揮 武重邦夫

プロデューサー
   小林弘典 朱凱莉 都鳥拓也 都鳥伸也


ナレーター 伊藤惣一
撮影 一之瀬正史
編集 村本勝
録音 若林大介
助監督・現場録音 佐藤孝
音楽 森拓治 長谷川光


製作 記録映画『葦牙』制作委員会 

生命の息吹−葦牙(あしかび)
 「葦牙(あしかび)」とは葦の若芽のことです。
 春になり、水辺の葦が芽吹き、水面にそのとがった新芽が点々と顔を出します。
 この言葉の始まりは古く、古事記にも「葦牙の如く萌えあがれる」と神々の誕生が記されています。
 「葦牙(あしかび)」は生命力の象徴なのです。子どもたちは毎年、息づく葦のごとく、力強く生きています。
<内容>
子どもたちの“こころ”を作る物語
1990年から顕著になってきた児童虐待は年々拡大し、かろうじて救われ、施設に保護されている子どもの数は4万人に及びます。これは幸運にも保護された児童の数です。表に表れない数は30万人とも推定されています。
未来の担い手である子どもたちの受難の先に見えるのは、ほころび始めた私たちの社会です。
岩手県盛岡市にある児童養護施設「みちのくみどり学園」は盛岡市だけにとどまらず、岩手県の様々な地域と連携し、子どもたちの“こころ”の回復に取り組んでいます。一関市室根の太鼓合宿、西和賀町の生活体験合宿。そして、職員と子どもたちの共同作業から生れる弁論大会。この作品には“人・自然・文化”のつながりを活かした子どもたちの“こころ”を作る物語が描かれています。
<解説>
− みちのくみどり学園について −
みちのくみどり学園は岩手県盛岡市の郊外にあります。岩手山の麓に位置し、雄大な自然に囲まれた場所です。社会福祉法人・岩手愛児会が運営する「みちのくこども療育センター」は、児童養護施設の「みちのくみどり学園」と医療施設のもりおかこども病院」、そして情緒障害児短期治療施設の「ことりさわ学園」の施設から成り立ち、すぐ隣には「岩手県立盛岡青松支援学校」があります。特に病院と児童養護施設が併設してあるのは、全国でもみちのくみどり学園と静岡川奈臨海学園の二箇所だけという貴重な施設です。

昭和32年、虚弱児施設として創設されたみちのくみどり学園は、“先駆的・開拓的・実験的”な施設運営の理念を貫き、その任を果たしてきました。平成10年4月からは、児童福祉法の一部改正により、虚弱児施設から児童養護施設になり現在に至ります。

虚弱児から登校拒否児、被虐待児といった様々な子ども達を受け入れ、育ててきたみちのくみどり学園は、その時代時代における、“日本の子ども達の置かれた現状”を集約した場所だと言えます。

現在、入所者は75名。その約3割は病気療養などの理由による子ども達です。そして残り7割は被虐待児です。

みちのくみどり学園は、盛岡市内に留まらず、岩手県沿岸の洋野町や中山間地域の西和賀町、一関室根などの地域に子ども達ともに合宿し、社会の中で子ども達を育てる、“社会的養護”という視点をもち、人との交流の中から生きる力をはぐくむ活動をしています。

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本作品は登場する子ども達のプライバシーを守るため、
スクリーンでの上映においてのみ撮影を許された作品です。
よってDVDをはじめとする映像ソフトの販売及び、テレビ放映はありません。

みちのくみどり学園に入っている子どもたちの全てが虐待を受けた子どもではあり
ません。全体の約3割は病気療養やその他の理由で入っている子どもたちです。
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