だれもが一度は見かけたことのある、路上で生活しているひとたち。
でも、立ち止まって気にかけたことはないでしょう。
この映画はそんな“あしがらさん”をひとりの若者が見つめ続けて生まれた物語です。
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<STAFF>
監督・制作・撮影・編集・ナレーション
: 飯田基晴
音楽
: 梅津和時 他
配給
: 「あしがらさん」上映ネットワーク
※1999年より毎年、撮影した映像を追加・再構成し発表
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放り出されたいのちは、きっと何かを求めています |
<ストーリー>
〔作品解説〕
あしがらさんは20年以上も新宿の路上で生きてきた。残飯で飢えをしのぎ、心を閉ざして誰とも付き合わない。あるときあしがらさんの笑顔に触れた作者は「このひとをもっと知りたい」そんな気持ちでカメラを回し始める。ポツポツと語られる言葉に耳を傾け、二転三転する状況に寄り添う。3年におよぶ撮影でいつしか生まれた信頼が、思いもかけない変化をもたらす。新たな人生を歩み出したあしがらさんの姿は、私たちに微笑みと希望を与えてくれる。それは「人生とは?希望とは?人とのつながりとは?」と静かに問いかけているのかもしれない。
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気がつけばこいつとの付き合いが
3年も経ってやがった。
これも腐れ縁ってやつかな。
聞いたらよ、今度、
オイラのことを映画でやるんだって?
不思議な世の中になったねえ。
今、オイラがどこでどうしてるかって?
それは映画を見てのお楽しみってやつだ。 |
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<監督より>
路上で生きるってどんな事なんだろう?どんなキモチなんだろう?そんな好奇心から通い始めて早8年が経ちました。この作品はある意味、ボクの20代の記録でもあります。路上に放り出されたいのちを、ともに見つめてください。
<監督プロフィール>
1973年生まれ。96年より新宿でボランティアとして野宿の人々と関わる。98年よりビデオ、テレビ等で野宿者の状況を発表。長編ドキュメンタリー映画は本作が1本目。 |
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<VOICE>
圧巻だった。撮る側と撮られる側、両者間に一貫して流れる愛と信頼を感じた。ここであからさまに描かれているのは、常に「あしがらさんと僕」だ。「あんただけは信じるよ」という相手に、「でも、いい人はいっぱいいるよ」。撮りながら引き出されるその瞬間の自分の情動を、てらいもなくさらしてしまう。それが飯田基晴のナイーブさであり図太さであり、底知れない未知の魅力なのだ。
北村年子(ルポライター)
優しさを放射しながら、「あしがらさん」はドキュメンタリーの毒もたっぷりと堪能させてくれた。
森達也(映画監督)
極限の状況にありながらなお生きようとする…明日を信じ続ける。そんな生き方が伝わってきたみたいです。(20代
男性)
自分のおじいちゃんのことを考えたり、野宿者の人の見方がかわりそう。(10代女性)
共に生きるってすごい事だと思いました。涙が出ました。(50代
女性)
あしがらさんの一言一言に味を感じ、笑ったり…。こんな風に笑ったの久しぶりだなぁ、なんてことに気づきました。(30代
女性)
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「あしがらさん」上映ネットワーク |
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