ブレス・レス
Breath Less


言葉では伝わらない、肝心なことには到達しないけれど、そこに近づく何かはある――――。
2005/カラー/ビスタサイズ/112分

 公式HP

<CAST>

筒井道隆   清水美奈   遠藤憲一

忍成修吾   不破万作   金久美子   高橋理奈   菜葉菜     内山怜也

小倉一郎   中村育ニ   忍足亜希子  本田博太郎   夏八木勲
<STAFF>
監督脚本: 渡辺 寿

プロデューサー:伊藤直克 浅野博貴
アシスタントプロデューサー: 興 佳典
原作: 高橋 三千綱(角川文庫)
撮影監督: 三好 和宏(j..s.c.)
美術: 丸山 祐司
録音: 岩丸 恒
音楽: 上田 薫
編集: 菅野 善雄
スクリプター: 田中 小鈴

「INTO SOMEWHERE」  performed by_ 小川 高生(アルト・サックス)
人間は歳を重ねるほど、自分が知らないことの多さを知る
<STORY>
留置場でブルースバンドのライブをし、警察官とは思えないMCを飛ばす橘徹(筒井道隆)。徹と、交番勤務の中野(忍成修吾)は、独身寮の相部屋で生活している。2人は坂道ですれ違うときも、冗談を言い合うようないいコンビであった。あるとき徹は、看守から刑事に出世する。

あるオフィスの一室で、ひたすらに直線を引き、マンションのデザイン画を書く女がひとり。恵美子(清水美那)である。元から抽象画を描くのが好きだった彼女は、デザイン事務所での仕事に疑問を持ち始め、理想と現実のギャップに思い悩んでいた。

徹の同僚である裕子(高橋理奈)は、彼の軽い口説き文句もあっさりとかわす、大人の女性である。徹と裕子は、連続窃盗事件の捜査のため、鑑識課の作業を手伝っていた。容疑者が捨てたゴミの中から見つけた、バラバラの名刺の欠片を合わせていくと、そこにはデザイン事務所の社名と並んで『吉岡恵美子』とある。

徹は恵美子を呼び出して事情を聞こうと試みるが、自分は被害にあっていないと言い張る。強気な態度で被害者ではないと言い張る姿は、何かを隠そうとしているようであった。そんな彼女に、個人的に興味を抱きだす徹。彼女の後を尾けて、ストーカーまがいの行動をし始めるが冷たくあしらわれてしまう。

そんな頃、交番勤務の中野はパトロール中に、女子大生が部屋で殺害されている現場を発見する。その事件の捜査に本庁から送り込まれたのは服部(遠藤憲一)であった。
2つの事件の繋がりが、徹の周囲の人間関係をも複雑に絡み合っていく・・・。
<INTRODUCTION>
女性へのナンパ言葉も哲学的な人生論も、気取らずに口にする徹を演じるのは、筒井道隆(『ボクのおじさん』『KT』)。デビュー作『バタアシ金魚』のカオルの十数年後とも言える人物像を、限りなく自然体で演じきっている。徹と対照的に寡黙な中野を忍成修吾(『リリィ・シュシュのすべて』『アニムスアニマ』)、徹に一方的に片思いされる恵美子を清水美那(『いぬのえいが』『蕨野行』)、また遠藤憲一、高橋理奈、本田博太郎、不破万作、夏八木勲ら日本映画に欠かせない個性派が揃った。監督は脚本も担当の渡辺寿。人と関わりたいと欲しながら上手く関わることが出来ない現代の人間像を、やわらかな言葉のキャッチボールと、浮遊感あふれる瑞々しい映像で描き出している。
登場人物たちは他者との関係性を見失い、常識から外れた行動を起こしたりしながらも、大人としてそれぞれの結論を導き出そうとしていく。これは、不安定な現代の大人たちへ向けた「大人の青春映画」である。

2006年4月22日より、当館にてレイトロードショー

◆『ブレス・レス』初日舞台挨拶
4/22 21:00
 舞台挨拶ゲスト 渡辺寿監督、筒井道隆さん、清水美那さん)
 21:15〜「ブレス・レス」(112分)上映  23:07上映終了

◆『ブレス・レス』公開記念 筒井道隆作品オールナイト
 ■日時 4/22 23:30〜
 ■タイムテーブル
   23:30〜舞台挨拶
   23:45〜「ブレス・レス」(112分)25:37終了
   休憩10分
   25:50〜「洗濯機は俺にまかせろ」(108分)27:38終了
   休憩10分
   27:50〜「バタアシ金魚」(95分)
   朝5:25終了予定
   ※各回上映後に休憩10分

 ■料金:当日2300円均一
   ※「ブレス・レス」前売券お持ちの方差額料金(プラス1000円)でご覧になれます。
   ※整理券は当日朝10:15よりポレポレ東中野の1F特設窓口にて、
     レイトショーの整理券と別に配布します。

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