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<スタッフ>
監督 : 佐藤威一郎
出演・語り・音楽 : 桑山紀彦
ナレーション : 深沢彩子
編曲・演奏 : 石橋優子
プロデューサー: 萩野隆活 前田隆弘 後藤明子
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企画:中原 薫
ディレクター:園田真由美
取材: 井上元 山野晶子
撮影: 明石太郎 新垣直哉
編集: 池下文夫
音響ディレクター: 齋藤 實
題字: 立松和平
配給協力:ポレポレ東中野 |
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市民を恐怖に突き落としてしまう戦争や紛争、食べ物さえ満足にとれない貧しい国々。
そこに生きている子どもたちは、みんな苦しんでいると思っていた。
悲しんでいると思っていた。
ところが行ってみて驚いた。
へこたれている子は誰もいない。
どの子も命を輝かせ、まっすぐ前を向いて生きていた。
私たちは、そんな子どもたちの姿を世界各地で記録し続けた。
母が子に読み聞かせる童話のように、命の感動を描く“ドキュメンタリー童話”。 |
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<ストーリー>
命の数だけ物語がある。
山形市の精神病院に勤める医師・桑山紀彦さんは、不思議な人だ。
思いついたらすぐ走り出さなければ気がすまない。誰もが慎重になって躊躇して しまうことでも、臆したり、ためらったりすることがない。
そんな勢いで、これまで、様々な紛争地や被災地にも真っ先に乗り込み、医療活動を 続けてきた。東ティモール、パレスチナ、ソマリア、アフガニスタン・・・。
しかし、医療活動をしているだけなら、他にも沢山いる。
桑山さんのすごいところは、その時の記録をずっと撮影し続けていることだ。
紛争地や被災地を撮った映像は数100時間。しかもその時々に受けた感動を詩に書き、曲をつけ歌っている。美声と情感あふれる歌唱力は、プロの歌手顔負けである。
歌と音楽と映像で、世界の出来事を伝えるライブ・“地球のステージ”は、全国の学校を中心に、年間200回を超える静かな人気を呼んでいる。
精神科の医者と紛争地での医療活動、そして“地球のステージ”。
桑山さんは1日の睡眠時間を5時間足らずに切り詰めながら、医療支援のために世界を、“地球のステージ”のために日本中を駆け巡っている。
映画は、桑山さんの活動を軸に展開する。
医師として、桑山さんの生き方に強い影響を与えたフィリピンでの少女との出会い。
捕虜になった恐怖から言葉を失ったアリッサとのふれあい。
カンボジアでの病院再建・・・。
スタッフは、桑山さんと共に世界各地を歩きながら、紛争地や貧困地帯で生きている子どもたちの命のきらめきを見つめ続けた。
幼いときに両親に捨てられ、2歳年上の兄とたった二人で生きているフィリピンの少女・メリジェーン。
暴動で家を焼かれテント生活を送っている東ティモールの子どもたち、地雷で手を吹き飛ばされたカンボジアの少年。
言葉を失ったクロアチアの少女アリッサとの再会・・・。
それぞれの子どもたちから、命の鼓動が伝わってくるようだ。
一人が幸せに、みんな幸せにと祈りの声が響いてくる
(立松和平)
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<コメント>
「見終わって爽やかな風を感じました。
子どもたちの姿に心を揺さぶられました。
でも、ボクが日本で出会う沢山の子どもたちと同じなんだということに気がつきました。
あの子たちに実験を見せたらどんな笑顔が飛び出してくるだろう?びっくりして飛び上がってしまうかな・・・。
彼らに会いに行きたくなりました。子どもたちの生きる力を信じさせてくれる映画です。」
米村でんじろう(サイエンスプロデューサー)
「子どもたちのまっすぐな命は妥協という文字を知りません。この映画は、日本で殆ど映画化されたことのない難民キャンプや、国内避難民の子どもたちの貴重な映像をはじめ、紛争地や被災地の子どもたちの生き様のすばらしさに、“ありがとう”の 物語です」
UNHCR 国連難民高等弁務官事務所
「不思議なことに、私は鑑賞中に何度も微笑んでいました。淡々と事象を捉えていくようでいて、奥深いところにある博愛が感じられ、とても優しい気持ちにさせられました。全編に流れる桑山さんの歌声も効果的です。包み込むような愛情一杯の作品です。
小林 光(キネマ旬報社長)
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<桑山紀彦プロフィール>
1987年 山形大学医学部卒業
精神科医 医学博士
1989年 NPO法人日本国際ボランティアセンターに所属し、難民への
医療活動に力をいれる。
2002年 NPO法人地球のステージ設立
積極的に公演活動に取り組むほか、緊急医療活動、
パレスチナ自治区・ラファでの心のケア、東ティモールでの病院支援などを行っている。
紛争地や被災地で触れ合った人々の姿や世界のできごとを歌と映像で語り継ぐ「地球のステージ」は1800回を越えた。 |
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