「延安の娘」

「延安の娘」は個人と歴史をつづる壮大な叙事詩である


2002年 ベルリン国際映画祭正式招待作品
2002年 カルロヴィ・ヴァリ国際映画祭  最優秀ドキュメンタリー映画賞受賞
2002年 ペンシルバニア映画祭 グランプリ受賞
2002年 シカゴ国際映画祭 シルバーヒューゴ賞受賞
2003年 ワン・ワールド国際人権映画祭 ヴァーツラフ・ハベル特別賞受賞
その他正式招待映画祭多数
日本映画ペンクラブ推薦


2002年/35mm/カラー/ビスタ/120分/

 公式サイト

 予告編@youtube


<スタッフ>
監督:池谷 薫

撮影 : 福居正治

編集 : 吉岡雅春
音楽 : 三宝(San-Bao)
録音 : 鈴木正実
整音 : 今関幸一
取材 : 大谷龍司・李 岳林・張 景生
音響効果 : 鈴木利之
エグゼクティブプロデューサー
 : 北川 恵・中西利夫
プロデューサー : 権 洋子
撮影技術 : GO WEST
録音スタジオ : 三友VTC
現像所 : ヨコシネD.I.A.
字幕制作 : 東京現像所 
共同製作
 : 蓮ユニバース
  NHKエンタープライズ21
宣伝協力
 : レゾナント・コミュニケーション
配給 : 蓮ユニバース・パンドラ
<ストーリー>


「ワイルド・スワン」「大地の子」
 そして「延安の娘」

黄土高原が果てしなくつづく「中国革命の聖地」延安。貧しい農村の娘・海霞(ハイシア)は、生まれてすぐに自分を棄てた実の親を捜していた。彼女の両親は、文化大革命の時代、毛沢東の指令によって北京から下放された紅衛兵だった。「私は、なぜ生まれ、棄てられたのか?」。彼女の激しい思いが引き金となり、かつての紅衛兵たちの間に忌まわしい記憶がよみがえる。その一人、海霞の親探しに奔走する黄玉嶺(ホアン・ユーリン)には、拭い去ることのできない痛ましい過去があった。実は彼にも海霞と同じような境遇の子ができていたのだ。しかし、恋愛さえ御法度という時代の中、彼には〈反革命罪〉が宣告され、相手の女性は中絶させられた。30年の封印を解き、いま海霞と黄玉嶺は真実を明らかにする旅に出る。

1966年、文化大革命を発動した毛沢東は、共産党内部の壮絶な権力闘争に勝利するために、おもに10代半ばの青少年で組織された紅衛兵を扇動した。毛沢東の支持を得た紅衛兵は、反革命分子とみなした者に容赦のない制裁を加え、徹底的な破壊活動で都市の機能を麻痺させた。2年後の1968年、毛沢東は今度は一転して、全国の都市の若者に下放を命じた。「学生たちは農村に行き、貧しい農民から再教育を受ける必要がある」。10年間で延べ1600万人以上が農村に送られた。慣れない農村での暮らし。下放先では重い労働のノルマが課せられ、集団生活は厳しく管理された。背いた者には反革命罪が宣告された。
<コメント>
ベルリン・シカゴ・プラハ・香港…世界を涙で包んだ感動作!!

b歴史とは、事実よりも記憶の問題である。
 誰がどんな理由で過去を振り返るのかによって、何度でも書き換えられる今日的な問題となる。
 「延安の娘」は、それを喚起させる魅力的な映画だ。
―――CINE21(韓国)

b日本人が撮った「延安の娘」は、文革の傷跡とその後の動きを痛切に反映しており、真実の人生はフィクションより
 人を引き付け、感動させることを証明した。近年の中国映画にそれを見出すのは難しい。
―――明報(香港)

b緻密で心奪われるドキュメンタリー。想像もつかぬほどの深い悲しみは、
 人間の尊厳という普遍的なテーマを語りかけてくる。
―――ヴァラエティ(米国)

b息もつけぬほどの2時間。感情の昂まりを抑えることができない。
―――EPDフィルム(ドイツ)

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