郡上一揆

壮大なスケールで甦る江戸時代の最大農民一揆
ひとすじの清流が水脈を得て壮大な川となり大地や時代を揺るがす鳴動となる
話題の豪華キャストが感動をともにおくる大型歴史時代劇
2000年/112分

〈キャスト〉
緒形直人    岩崎ひろみ    加藤剛    古田新太    前田吟
〈スタッフ〉
監督:神山征二郎

原作:こばやしひろし
製作 : 大池裕
      坂本由之
      神山征二郎
プロデューサー
  : 永井正夫
    平野寛

<ストーリー>
宝暦4(1754)年、美濃国(現在の岐阜県)郡上半で、年貢米の取りたてに従来の一定額をとる方法を変え、その年の出来高によって年貢を変える「検見(けみ)取り」を実施しようとした。藩の放漫財政によるツケを農民への重税であがなおうという役人側の策である。「検見取りおことわり」−郡上総百姓の願いのもと、120余の村々から3000人以上が八幡城に駆けつけた。幕府の裁定まで実に5年余を要する壮絶な闘い、「郡上一揆」の始まりだった。

郡上の中には定次郎(緒形直人)の姿もあった。農民たちの強い結束に狼狽した八幡城の国家老は群集の願いを聞く約束をする。しかし、間もなく藩は美濃郡代から庄屋たちに圧力をかける強行策にでる。ついに農民たちは代表を組んでの江戸藩邸への直訴を決意した。一揆のリーダー格・四郎左衛門(林隆三)は、喜四郎(古田新太)や孫兵衛(永島敏彦)といった若い衆も代表に選んだ。闘いが長びくと若い力が必須と見込んだからである。そし定次郎も妻・かよ(岩崎ひろみ)と生まれたばかりの娘を残して一行に加わることに。定次郎の耳には、父・助左衛門(加藤剛)の「郡上のためになる男に」という幼い頃からの教えが励ますように響いていた。

生命を懸けて老中の駕籠を止めた定次郎たちだったが、願いを聞くでもなく処罰するでもなく詮議をひきのばしている。いたずらに江戸に足止めさせられいらだつ定次郎。やがて、さしたる咎めもないまま村に戻された彼等を待っていたものは、力ずくの検見取りだった。実力行使にきた藩と農民はついに激突した。傷つき倒れていく農民たち。もはや定次郎たちには、結果はどうあれ死を意味する江戸幕府への再度の直訴の道しか残されていなかった−。
<解説>
≪これこそが映画!銀幕にみなぎる緊張感と迫力≫

理不尽な搾取に対し立ち上がった農民たちの史実に基づく勇気を、息もつかせぬ迫力でみせる。岐阜出身であり『ハチ公物語』、『遠き落日』、『月光の夏』等の神山征二郎監督が、映画監督を志して以来の念願の企画である。4億の巨費と地元有志による物心の支援、さらにのべ3500人を超える地元エキストラが支え、希に見るスケールを感じさせる大作となった。メインキャストに緒形直人、岩崎ひろみ、古田新太、永島敏行、林隆三、加藤剛。そして前田吟、山本圭、林美智子、日色ともゑ、篠田三郎、尾美としのり、河原崎健三をいった重圧感あふれる名優が一同に顔を揃え、清らかにながれる姫神のテーマ音楽がさらなる風格を添えている。
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