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2003年 ドキュメンタリー作品

公式HP


監 督:  杉本信昭
プロデューサー:  小松原時夫 /住田 望
撮影:  南 幸男
音楽:  寺嶋琢哉

■主題歌
ウルフルズ 「あそぼう」Licenced by TOSHIBA-EMI LTD.

■後援
社会福祉法人 大阪ボランティア協会
障害者インターナショナル日本会議


「家、ドコ??」-----------
質問することが、プーミョンのあいさつだった。
<ストーリー>
李 復明(リ・プーミョン)は二十歳。大阪の生野区に住んでいる知的障害者。よくしゃべり、よく動く。プーミョンの仕事は福祉作業所の営業係だ。毎日毎日自転車を漕いで街へ製品を売りに出かけるのだが、行く先々で誰かに話しかけ営業を忘れてしまう。たこ焼き屋のお婆ちゃん、自転車屋のおじちゃん、フォークリフトの運転手、喫茶店のおばちゃん・・・ということでプーミョンの営業成績はかなり悪い。一日の仕事を終えると、彼は必ず街中の学童保育所に立ち寄る。健常児と障害児を一緒に保育する「じゃがいもこどもの家」だ。ここのスタッフはみんな彼と同年代。プーミョンとスタッフとこども達の賑やかで普通の付き合いが、街の人々とともに過ぎていく・・・はずだった。
実はプーミョンには非常に狡猾な一面があり、自分のやりたいことに対してはあらゆる手段を使って一直線に突き進む。次第に周囲との摩擦が増え、人々は真剣勝負で彼に臨むことになる。果たしてその行く手にあるのは・・・
<解説>
大阪市生野区に就学前の健常児と障害児約40人が通う、ある療育施設がある。
監督の杉本が初めてその施設を訪れたのは1991年。当時20周年を迎えるその施設のドキュメンタリー映画を製作する話が持ち上がっていたためであった。
そんな中、杉本は、ひとりの母親から手紙を受け取った。
「・・・小さな子供たちの間では障害と健常という隔たりなどないのではないか、と思うようになりました。今思えば、自分の子に"障害児"というレッテルを貼ったのは私自身です。そして勝手に悩んでいたのも私自身だったのです。」
そのときの映画制作は、経済的な理由や一部の障害児の親からの撮影に対する強い反発から中断となるが、杉本はその後も度々その療育施設を訪れる様になっていく。
施設内で子供たちが障害児の有無は関係なく、それぞれがそれぞれの方法でコミュニケーションする姿を見て、「この子どもたちがそのままの関係で社会に出て行けたらどんなにいいだろう。障害を持つ一人の人間と、障害を持たない一人の人間を、お互いに認めあいながら自然に付き合っていけたらどんなにいいだろう」と思いを強くしていく。
2002年春、李復明(リ・プーミョン)という自閉症の青年と出会う。社会を変えるのは健常者の方だと思い込んでいた杉本が、彼に出会うことで、障害者が健常者に対して強いインパクトを与えそのことで何かが変化するのではないか、社会的に弱い人々を"救う"のではなく、彼らを前にしたときの私たち自身の生き方が問われているのではないか、と気づいていくのである。
本作品の撮影は、2002年初夏から2003年春にかけて、断続的におこなわれた。学童保育施設『じゃがいもこどもの家』(杉本が最初に訪れた療育施設を卒園した小中学生も数多く通っている)の子どもたち、スタッフたち、親たち、李君を始めとする青年たち、そして周囲の街の人々を追い、その間に生まれるストレートな関係を描いたものである。

当館にてロードショー!
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