水になった村
「じょさん食い過ぎやで!」
「山で食べると何でもおいしいの。わはは?っ」
2007/日本/カラー/92分/助成:芸術文化振興基金
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予告編@youtube
〈スタッフ〉
監督 : 大西
暢夫
製作 : 本橋
成一
編集 : 土井
康一
撮影 : 大西
暢夫
音響構成 : 米山
靖
整音 : 渡辺
丈彦
音楽コーディネーター : 和田
亨
音楽アレンジ : 林
祐介
音響助手 : 井上
久美子
編集助手 : 岡野
由美子
制作デスク : 村上
朝子
公文
健太郎
経理 : 桐生
潔
宣伝 : 吉田
理映子
大槻
貴宏
中植
きさら
パンフレット編集 : 菅
聖子
グラフィックデザイン: 森デザイン室
録音スタジオ
:ヒポ
コミュニケーションズ
挿入歌 『星めぐりのうた』
歌:李
政美
作詞・作曲:宮沢賢治
協力:
(独)水資源機構 徳山ダム建設所
成瀬
始
特別協力:本間
克明
配給:サスナフィルム
ポレポレ東中野
<あらすじ>
1957年、岐阜県徳山村にダム建設の話が広まった。日本最大のダムだ。当時徳山村の住民は、約1600人。みな次々に近隣の街につくられた移転地へと引っ越していった。それでも、何家族かの老人たちが、村が沈んでしまうまでできる限り暮らし続けたい、と、街から戻って来た。同じ揖斐郡で育った写真家の大西暢夫が徳山を訪ね、彼らに出会ったのは今から15年前のことだ。
<監督メッセージ>
五合の炊き込みごはんを一気に平らげたのは、80代のじょさんと20代の僕だった。15年の間東京から通い、ジジババたちと、よく食べよく笑った。ここは僕の宝物だった。ジジババが山を去る日、僕も徳山に別れを告げた。この場所を繰り返し伝えることが村の記憶につながってゆくのだろう。
監督・撮影/大西暢夫
<監督プロフィール>
1968年生まれ、徳山村と同じ揖斐郡の池田町育ち。徳山村をはじめ、日本中のダム計画のある土地で暮らす人たちの姿を追い続けている写真家。今回の映画製作のきっかけとなった。著書に、徳山村関連の「おばあちゃんは木になった」(第8回日本絵本賞受賞)、「僕の村の宝物」など。現在、ジジババの暮らしに影響され、埼玉の自宅近くで畑を耕している。
<コメント>
陽の当たるアスファルトの村道にひたひたと水が浸みてくる。小さな黒いバッタが突然の水でチョコチョコと逃げ出す。また水が迫ってくる。そしてまた水が…。撮影も大詰めになってきたころ、大西暢夫が撮ってきた映像を観てぼくはこれでこの映画は完成したと思った。
どうして人間だけが大地の時の流れを振り切って走り出してしまったのだろう。あのバッタをはじめ、ほかの生きものたちはみんな知りたがっている。
企画・製作 本橋成一(ベルリン国際映画祭ベルリナー新聞賞/映画「ナージャの村」「アレクセイと泉」監督)
監督はばあちゃんの待ちに待った訪問者。いや恋人だったのかもしれない。十数年通ったその馴染みと信頼が、この映画を深い深いものにしている。
森まゆみ(作家)
水が覆うことで、それまで見えていたものが見えなくなる。見えなくなるのに、その変化の表情をやさしいと感じる。不思議だ。まるで水そのもののように、映画が、私達を慰撫してくるようだ。
小栗康平(映画監督)
お腹の減る映画でした。大西さん食べてばっかり!
名取弘文(元小学校教諭)
大切なものと、笑いにあふれた徳山村のジジババの暮らし。生きるってことは、なんて愉快で、逞しくって、しいんだろう。
ナニモノもとって代わることの出来ない 豊かさが そこにはあって、忘れるわけには いきません。
中嶋朋子(女優)
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