森聞き

何か、今、世界が変わる時期に来ている気がする・・・。
2010年 / 日本 / カラー / 125分/ ブルーレイ・DVD・HDV

 平成23年度児童福祉文化賞 受賞 

<スタッフ>
監督 : 柴田昌平(『ひめゆり』)

プロデューサー: 大兼久由美、小泉修吉

撮影: 那倉幸一

音楽: Rajaton(ラヤトン)

製作・配給 : プロダクション・エイシア
<ストーリー>
豊かさを求めて、多くの日本人がひとつの価値観で突き進んできた社会。高校生はその映し鏡のようです。時代の空気を敏感に感じ取り、漠然とした将来への不安や、生き苦しさを抱えています。そうした普通の高校生たちが、「森の名人」と呼ばれる山村暮らしの老人たちを訪ねました。山の暮らしの知恵や技、名人たちの人生を「聞き書き」するためです。
綱一本で大木に登る76歳のおじいちゃん、小学校3年生から焼き畑を続けてきた85歳のおばあちゃん。そんな暮らしが日本にあることすら想像していなかった高校生たちは、年老いた名人の言葉に揺さぶられていきます。進学や就職、今まさに人生の岐路に立つ高校生4人を追い、世代を超えた一対一の交流を見つめました。

・焼畑名人クニ子さん(85歳)と、きくのさん(高1)
・茅ぶき名人亀清さん(79歳)と、のどかさん(高3)
・そま師(木こり)長谷川さん(84歳)と、栄二くん(高2)
・杉の種採り名人杉本さん(76歳)と、健人くん(高2)

経済成長からとり残され、忘れられてきた山村の暮らし------。
しかし、大地に足を着けて生きる「森の名人」たちからは、ひとつの価値で測ることのできないものの見方、生き方が見えてきます。日本人が今後どう生きていくのかという、未来を描くためのヒントが見えてくるようです。

 
<プロフィール>

柴田昌平 (監督)
1963年東京生まれ。
NHK(沖縄放送局、東京・報道局特報部)を経て、1992年民族文化映像研究所に入所、日本の農山漁村の生活文化を映像で記録する基礎を学ぶ。日本の地域社会、沖縄、アジアに関する作品が多く、近年は、北欧フィンランドの森と人の関係を描いた番組、NHKスペシャル・世界里山紀行『フィンランド・森・妖精との対話』や、日本で唯一継続的に焼畑を行うおばあさんを追ったNHKスペシャル『クニ子おばばと不思議の森』が海外の映像祭で評価を受けている。
初の劇場公開ドキュメンタリー映画『ひめゆり』(07)は国内で多くの映画賞を受賞。
現在、映像製作会社 プロダクション・エイシア代表。
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