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<キャスト>
西脇裕美
家ノ上美春
石原ユキオ
季羽和喜 |
入海洋一
東井浩太郎
岡本文子
佐藤盛一郎 |
三原真
真砂豪 杉本克敬
吉野晶 |
橋本アリサ
北川透(特別出演) |
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<スタッフ>
監督・脚本 : 福間健二
撮影 : 大西一光
音楽 : 吉田孝之
編集 : 福間雄三
詩 : 三角みづ紀 東井浩太郎 福間健二 |
宣伝 : ペーパーバック
製作 : tough mama
岡山映画祭実行委員会
幻野映画事務所
配給 : tough mama |
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詩人福間健二がつむぐ世界と映画への新しいヴィジョン。
未来への視界をさえぎられ
疲労のなかにうずくまる世界にむかって発信する
日本の地方都市岡山の、ひとりの娘の夢と現実、ひと夏の経験。
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<ストーリー>
ヒロイン、小川みづき。岡山大学農学部の学生で、母との二人暮らしだったが、その母が借金を残して亡くなった。彼女のまわりには、小説家志望の友人智子、詩人バルカン、喫茶店をもつ水野照子がいる。
みづきは大学をやめ、シナリオを書く青年啓介と出会い、小学校の先輩さゆりと再会する。
みづきが青果市場で働きだしたころ、会ったことのなかった父立花信三がヨーロッパから帰ってくる。信三を受け入れられず、どうしていいかわからなくなるみづき。謎の男に見つめられる啓介。新しい恋をするさゆり。小説を書く智子。暑い夏がつづく。
やがてみづきに、公園のベンチで信三の横にすわるときが訪れる……。
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もうこれ以上することはない
と会う人みんなが言った
2007年夏、岡山。
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<解説>
西脇裕美、家ノ上美春、石原ユキオ。
オーディションで選ばれた岡山の娘たちが
体当たりで魅力を爆発させる
リアルライフ+ファンタジー。
生きる。傷つく。誘惑する。
サイレント映画の時代からデジタル・ヴィデオの
今日までの時間を突き抜けて
未知の場所へと踏み込む映像の冒険。 |
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<コメント>
素人に近い演技者たちの持っている存在感、オーラが映画によく活かされている。ゲンジツからずり落ちそうになっている主人公の姿を描きながら、全体に明るいのは、みづき演じる女性の弾力性のある心身に由来するのだろうか。心と身との統一を図ることができたとき、自分にめぐり合えるのだと思うが、遠い意志が、ただひとときの「わたし」というコマ、「自然」というコマを動かして
いるのが感じられる映画だとも思った。
井坂洋子(詩人)
明らかにその質感や分野の異なる手法・技法を意図的に混在させることによって、映画と夢と現実が何度も反転したり、単純な流れのなかではなんということのない台詞や映像が重要な意味を持つなどするところが印象的だった。岡山の町が魅力的に見えた。その他にもいろんなことを思った。やほほ。
町田康(作家/ミュージシャン)
『岡山の娘』は、まさしく歌う映画だ。ここに出てくる母を失った少女、孤児の青年は、どこにでもいる。いや、むしろ親のいる当たり前の若者誰もが彼らと同じからっぽのココロに喘いでいる今、この映画を慣れない砂利道を地図もなく踏み進むように最後まで辿り着くと、喘ぎがいつの間にかココロを晴らす深呼吸に変わっていることに気づくだろう。
田中重幸(映画監督)
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<監督プロフィール>
福間健二
1949年、新潟県生まれ。
69年、16ミリ映画『青春伝説序論』を監督。同時に詩を書きはじめる。
95年、『急にたどりついてしまう』を監督。詩集に『地上のぬくもり』『きみたちは美人だ』『侵入し、通過してゆく』、現代詩文庫『福間健二詩集』など。首都大学東京教授。 |
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