ROCK FILM IN HIGASHI-NAKANO 2003

ポレポレ東中野での、東ドイツのパンク少年と西ドイツの少女のベルリンの壁を越えた恋愛を描いた『ネレ&キャプテン』公開にあわせ、レイトショーにてロックフィルム特集を開催します。
ロックフィルムの王道のような6作品をそろえました。この機会に是非、大スクリーン・大音響でご堪能下さい。



10月4日(土)〜6日(月)

ノー・フューチャー 
NO FUTURE A SEX PISTOLS FILM
99年/イギリス/110分/カラー/配給:クロックワークス
監督:ジュリアン・テンプル


ロックミュージック史上最もスキャンダラスで過激、パンク以降のすべてのカルチャーシーンに影響を与えたバンド、セックス・ピストルズ。その強烈なカリスマ、挑発的なメッセージは今なお人々の魂を揺さぶり続けている。活動期間たったの26ヶ月、リリースした公式アルバムたったの1枚。短期間で彼らはどのようにして頂点に登りつめたのか?なぜ絶頂期に解散したのか?時代を疾走した彼らの光と影、解散をめぐる真実が明らかになる。



10月7日(火)〜10月10日(金)

ストップメイキングセンス
STOP MAKING SENSE
99年/アメリカ/88分/カラー/配給:キネティック
監督:ジョナサン・デミ/撮影:ジョーダン・クローネンウェス


80年代以降の音楽シーンを変革したニューヨークのインテリ系パンクバンド、トーキングヘッズのライブパフォーマンスを『羊たちの沈黙』ジョナサン・デミが監督、『ブレードランナー』クローネンウェスが撮影した音楽映画の傑作。まるで現代アートのような洗練されたステージとデヴィッド・バーンの奇妙なパフォーマンス。舞台袖や舞台裏の様子を一切排し、ただひたすらにステージ上のパフォーマンスのみをカメラは追いかける。映画は見ている観客を次第にスクリーンのステージと一体化させ、トランス状態へと導いてゆく。STOP MAKING SENSE とは「正気でいるのを止めろ」という意味。


10月11日(土)〜10月13日(月)

イヤー・オブ・ザ・ホース
Year of the Horse
97年/アメリカ/107分/カラー/配給:アスミック・エース
監督・撮影・出演:ジム・ジャームッシュ/主演:ニール・ヤング&クレイジーホース


ニール・ヤング と、彼と熱い絆で結ばれた "暴れ馬" クレイジーホースの30年間にも渡る感動と興奮の旅路の記録である。どこまでも雲が続く雄大な空、ツアーバスから捉えた荒野の風景、ヤングの父親へのインタビュー、初代メンバーの死についての証言。不屈の精神を持つミュージシャン、ニール・ヤング&ザ・クレイジーホースの怒涛の演奏と、映像作家ジム・ジャームッシュによる叙情性溢れる映像が見事に絡み合う。心から湧き出る心地よさ、そして忘れ得ぬ感動を与えてくれる時空を超えたロードムーヴィー。


10月14日(火)〜10月17日(金)

ジミ・ヘンドリクス
JIMI HENDRIX
73年/アメリカ/103分/カラー/配給:ケイブルホーグ
監督:ジョー・ボイド/出演:ジミ・ヘンドリクス、エリック・クラプトン、ピート・タウンゼント、リトル・リチャード、ミック・ジャガー、ルー・リード


70年9月18日、ジミ・ヘンドリクスは死んだ。彼の死後生まれた世代が、多数をしめようとする現在においても彼の偉大な業績は色あせることはない。本作は彼の死から3年後の1973年に製作され、父親や恋人などの近しい人たちへのインタビューによって生前の彼を浮かび上がらせ、またエリック・クラプトン、ピート・タウンゼント、リトル・リチャード、ミック・ジャガー、ルー・リードらが彼への愛情を憧憬を込めて語る。今も語り継がれるウッドストックやワイト島といったロックフェスでの映像や、観客を熱狂させたギターを歯で弾き、火をつけ、叩き壊すといったパフォーマンスも記録されている。


10月18日(土)〜10月20日(月)

ワイト島1970
Message to Love / Isle of Wight Music Festival 1970
70年/120分/カラー/配給:ケイブルホーグ
監督:マレー・ラーナー

70年8月26日から30日までの5日間イギリス南岸ワイト島にて60万人を集めた伝説的ロックフェスの記録。出演は直後に死去するジミ・ヘンドリクスをはじめ、ザ・ドアーズ、マイルス・デイヴィス、ザ・フー、エマーソン、レイク&パーマー、ジョニ・ミッチェルほか40組ほどが参加。前年に「Love & Peace」を掲げて伝説になったウッドストックの熱気再びと開催されたこのフェス、歴史に残る混乱と赤字と膨大なゴミの山を生み出した。暴徒と化す聴衆や身の危険を感じるミュージシャンの動揺などロックフェスにおける暗部が克明に写されている。「愛と平和」というスローガンの空虚さを伝える稀有な記録。ロックフェスがメジャーになった現代こそ必見の作。

10月21日(火)〜10月24日(金)

ラストワルツ
The Last Waltz
78年/117分/カラー/配給:ケイブルホーグ
監督:マーチン・スコセッシ/制作:ロビー・ロバートソン/撮影:マイケル・チャップマン、ラズロ・コヴァックス、ヴィルモス・ジグモント、デイヴィッド・マイヤーズ、ボビー・バーマン、マイケル・ワトキンス、ヒロ・ナリタ


76年11月25日、ザ・バンドのファイナルコンサートの模様をスコセッシが監督した怒涛のライブ・フィルム。参加ミュージシャンはボブ・ディラン、ジョニ・ミッチェル、エリック・クラプトン、ニール・ヤング、ヴァン・モリソン、リンゴ・スター、ロン・ウッド、ブルースの大御所マディ・ウォーターズなどなど。そして二度と集うことがないであろう豪華な撮影スタッフ陣による素晴らしい映像にも注目。アメリカンミュージックの豊穣さをまざまざと見せつけられるフィナーレ。これぞアメリカ、これぞロック。圧倒的な117分。


10月4日〜24日
全てレイトショー 21:10より