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<出演>
林 英哲 (はやし えいてつ ・ 太鼓奏者)
ママデイ・ケイタ (アフリカを代表するジャンベ奏者)
金 徳洙サムルノリ(世界で活躍する韓国の太鼓グループ)
タイコーズ(英哲に師事するオーストラリアの太鼓グループ)
英哲風雲の会(英哲が育てた若手太鼓グループ)
山下 洋輔(日本を代表するジャズ・ピアニスト) |
演出 伊勢真一
企画制作 大場健二・岩永正敏・米山靖
撮影 石倉隆二・安井洋一郎・夏海光造・
田辺司・内藤雅行 ほか
音響 渡辺丈彦
録音 永峯康弘
照明 箕輪栄一
製作 いせFILM
ヒポ コミュニケーションズ
遥(HAL) |
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東京、ソウル、ニューヨーク・・・。英哲の太鼓の響きは、誰もが母の胎内で聞いた命の槌音。 |
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林英哲は太鼓演奏集団「佐渡・鬼太鼓座」「鼓動」の中心的な存在として、演奏・構成・創作を担当。1982年、初めての太鼓ソリストとなり、以降世界を舞台に様々な分野のミュージシャンと意欲的な交流を続けてきました。
本作品は、その英哲を主人公に、彼の音楽活動を通じて出会った人々とのかかわりを追いながら、異文化交流のあり方を問いかけます。
戦いのためではなく祈りと祝福のための音楽、英哲の太鼓の響きは誰もが母の胎内で聞いた命の槌音。
「朋あり。」は、声高にではなく、静かに、友情と平和をメッセージするドキュメンタリー映画です。
演出は、英哲のライブドキュメンタリーを6年間に亘って手がけてきた伊瀬真一監督。リール映画祭招待の栄誉や、国内での数々の賞に輝くヒューマンドキュメンタリーの名手です。 |
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林 英哲 (はやし えいてつ)
太鼓奏者。
広島県生まれ。11年のグループ活動以降、かつて日本の伝統にはなかったテクニックと体力を要する大太鼓のソロ奏法の創造、多種多様な太鼓群を用いた独自奏法の創作など、まったく新しい様式を伴った音楽的な試みを次々と行い、パイオニアとして多彩なコンサート活動を国内外で展開する。‘85年には初のソロ・コンサート「千年の寡黙」を行い、深い精神性と芸術性を持ったテーマで、太鼓ソリストとしての地位を確立した。ジャズ、ロック、各国の民族音楽との共演や、ダンス、舞踏、アート・パフォーマンスとのコラボレーションなど、ジャンルを超えた世界のアーテイストとも意欲的に交流。世界に向けて日本から発進する、新しい音楽としての太鼓の創造に取り組んでいる。
1971年 「佐渡乃國・鬼太鼓座」創設に参加
1976年 小澤征爾指揮ボストン・シンフォニーと「モノプリズム」(作曲:石井眞木)を共演。
これ以後世界ツアーを繰返し、主なレパートリー曲を創作
1981年 自身の命名による「鼓童」創立
1982年 太鼓ソリストとして活動開始
ニューヨーク・カーネギーホールで太鼓ソリストとしてデビュー
1986年以降、世界各地での自身のアンサンブルやジャズ・ピアニスト山下洋輔とのDUOなどでのツアー
ベルリン芸術祭に出演、ベルリンフィルの選抜メンバーで構成されるシャルーン・アンサンブルと
「飛天遊」(作曲:松下功)を世界初演
1995年 新星交響楽団ヨーロッパツアー(プラハの春国際音楽祭など)でのソリスト参加。
以後国内外の多くのオーケストラに客演、現代音楽の分野でも前例のないソリストとして
国際的に高い評価を得る。
1997年 平成8年度「芸術選奨文部大臣賞」受賞
1998年 初めての全国ツアー「万零」。以後毎年全国ツアーを実施
2001年〜2002年日韓音楽祭で金徳洙・サムルノリと共演。日本と韓国各地をツアーする。
2002年 「若沖2002」アメリカツアー実施(NYタウンホール他)
2004年 11月より新作「われにべ」で第六回目の全国ツアー開始
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英哲の朋たち 文:伊勢 真一(監督) |
伊勢 真一 (いせ しんいち ・ 監督)
1949年東京生まれ。
立教大学法学部卒。野球選手に憧れた少年時代、船乗りになりかけた10代、大工に弟子入りした20代・・・を経て、映像の世界へ。
【主な長編ドキュメンタリー】
‘94年「をどらばをどれ」
‘95年「奈緒ちゃん」 劇場公開作品
毎日映画コンクール記録映画賞グランプリ
山路ふみ子賞・JSC 特別賞
‘95キネマ旬報文化映画ベストテン第2位他
フランス・リール映画祭招待作品
‘96年「ルーペ」 劇場公開作品
日本映画ペンクラブ記録映画グランプリ
‘96キネマ旬報
文化映画ベストテン第3位
‘97年「TAKUMI匠
JSC日本映画撮影監督協会賞
‘98年「見えない学校」
‘99年「えんとこ」
‘99日本映画ペンクラブ記録映画部門第4位
’99キネマ旬報文化映画ベストテン第8位
‘99朝日新聞社今年の日本映画ベスト5入選
‘00年「ドキュメンタリーごっこ」
‘02年「ぴぐれっと」
キネマ旬報文化映画ベストテン第8位
‘03年「風のかたち」
‘04年「タイマグラばあちゃん」(プロデユース作品)
「朋あり。〜太鼓奏者 林 英哲?」
その他、TV番組・短編映画など、作品の多くが賞に輝く。
公式HP http://www2.odn.ne.jp/ise-film
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朋有り遠方より来たる、楽しからずや…
神奈川県の山中にある稽古場に、英哲を訪ねたアフリカ・ギニアの太鼓の名手、ママディ・ケイタは「私は戦いの烽火のために太鼓を演奏したことは一度もない、私は祝福のため人々のしあわせを祈って太鼓をたたいている」と微笑みながらつぶやいた。
林英哲にキャメラを向けるように成って6年がたちます。コンサートライブの記録を頼まれたのがきっかけでした。
私はこの間に、何十日何百時間に及ぶくりかえしの編集作業を通じて映像の中の英哲を観てきたわけで、それは実際の英哲と過ごした時間よりもはるかに長いつき合いです。舞台上での立ち居振る舞い、リハーサル等でのちょっとしたしぐさや声、肌のキメに至るまで穴のあく程英哲を見続けました。優れた職人のような独特の存在感に魅かれ、その気配を映像化できるといいなと思って来ました。
英哲も又自分の仕事を確かにやりとげる職人のような人物に魅かれるらしい。
江戸時代の細密画家 伊藤若冲、光と闇を描いた画家 高島野十郎という孤高のアーティストたちに思いを寄せたコンサートツアーを企画し、2002年には70年程前に朝鮮半島で亡くなった浅川巧(工芸研究家、林業技師)へのオマージュ「澪の蓮」を舞台にのせます。浅川巧は、日本が朝鮮半島を植民地下においていた時代に朝鮮の人々と交わり朝鮮文化に愛情を注ぎ、人知れず文化交流のと成った日本人でした。
英哲は巡り会った先人たちの足跡をたどり、その思いを音にして来ました。
朋たちとの時空を越えた出会い…。
日韓音楽祭と名付けた音楽交流を英哲と共に企画し実現した韓国を代表する音楽集団<金徳洙サムルノリ>のリーダー金徳洙は「99パーセント仲良くやって来たのに1パーセントの行きちがいでお互いがいがみ合ってしまう。私たちはまず本当の顔を見せ合う事から交流を始めなきゃね。」と熱っぽく語る。
21世紀のプロローグ。 東京、ソウル、ニューヨーク、英哲はただ太鼓に向かう。ただただ撃ち続ける。名付けようもない一撃一撃の音。その響きはひととき宇宙を駆け巡りそして余韻となる。
誰もが母親ので聴いたの音。
英哲の太鼓の響き…。
耳を澄ませてみよう、憎しみではなく
生命そのものが持っている生きる力、
のありかが伝わってくるにちがいない。
月が二つ寄りそって朋、朋あり…。 |
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☆ 英哲さんの哲学と美学を自然で正直な姿として、拝見できて嬉しく思いました。伊勢監督の姿勢も真っ直ぐに心に届き、改めて英哲ワールドのスタッフやブレーンの器の大きさに簡単・感銘しております。(51歳 女性 コンサルタント)
☆ 人間は本当に通じ合えるもの、分かり合えるものだと実感しました。人に優しくなれるように思いました。(44歳 女性 会社員)
☆ 期待通りの美しい映像で感激しました。私は大好きな映画は何回・何十回も観るしつこいタチなので(?)何度も拝見させて頂きます。(45歳 女性 会社員)
☆ いつも聴いているコンサートの後ろには、その一つ一つにこういう物語があったんですね。とてもいろんなことを考えさせられました。(39歳 女性 編集)
☆ とても良かった。映像も音も綺麗で自然で・・・。思いテーマを押し付けることなく、観ている者がそれぞれに感じることができる。(不明)
☆ 英哲さんという一人の人間というよりは過去と未来につながる今という時代に生き、山川草木、人間とつながって生きている私達一人一人の生き方なん だという気がしました。(45歳 女性 職業不明)
☆ 自然の水、鳥、木々の音などが、太鼓の音と共鳴しているようで、自然の精を感じました。(45歳 女性 会社員)
☆ 太鼓はたたいて音を出す、極めてプリミテイブな楽器。言葉ほど起用な楽器ではないが、ときには言葉の壁を超えて雄弁に思いを伝えるコミュニケーションツールとなる。(35歳 男性 会社員)
☆ 英哲さんの魅力、満杯。風景の自然の音が素晴らしく、空気までが伝わってくるようでした。(57歳 女性 パート)
☆ こどもに観せたい思うのですが、もう少し彼らが大人になって受け入れられるようになってから、一緒に観たいと思います。(女性 職業不明)
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