放射線を浴びた[X年後]

~3.11後の日本に投げかける衝撃の告発~ 地方ローカル局が追った渾身のドキュメンタリー
2012年/83分/HD-CAM/16:9/カラー/日本/ドキュメンタリー


公式サイト

<スタッフ>
ナレーション : 鈴木省吾

朗読 : 保持 卓一郎

監督 : 伊東英朗

撮影 : 三本靖二 向井真澄
録音 : 山内登美子
ミキサー : 山口誠
音響効果 : 番匠祐司
宣伝配給協力 : ウッキー・プロダクション
宣伝美術 :  成瀬慧
企画 : 口羽則夫 宮部選
特別協賛 : 大一ガス株式会社
協力 : 日本テレビ系列「NNNドキュメント」
Special Thanks : 日笠 昭彦
プロデューサー : 大西康司
製作著作 : 南海放送
映画「ビキニの海は忘れない」製作実行委員会 「荒海に生きる」日本ドキュメントフィルム 

写真協力 :
 機関紙連合通信社『第五福龍丸事件』
 焼津市/映像協力

1954年、南の海で水爆実験が行われた。被ばくマグロは廃棄され、漁師たちは病に倒れた。
その後、200万ドルと引き換えに、すべての魚が日本の食卓にあがった!
「セシウム、機密文書、もろく砕けた人骨…」見えてきたのは、X年後の驚くべき実態だった。
<ストーリー>
1954年アメリカが行ったビキニ水爆実験。当時、多くの日本の漁船が同じ海で操業していた。にもかかわらず、第五福龍丸以外の「被ばく」は、人々の記憶、そして歴史からもなぜか消し去られていった。闇に葬られようとしていたその重大事件に光をあてたのは、高知県の港町で地道な調査を続けた教師や高校生たちだった。その足跡を丹念にたどったあるローカル局のTVマンの8年にわたる長期取材のなかで、次々に明らかになっていく船員たちの衝撃的なその後…。そして、ついにたどり着いた、 “機密文書”…そこには、日本にも及んだ深刻な汚染の記録があった―

南海放送(愛媛県松山市)では約8年にわたり、これまであまり知られることのなかった「もうひとつのビキニ事件」の実態を描いてきた。地元の被災漁民に聞き取りをする高知県の調査団との出会いがきっかけだった。制作した番組は地方の時代映像祭 グランプリ」「民間放送連盟賞 優秀賞」「早稲田ジャーナリズム大賞 大賞」など、多数受賞。2012年1月に「NNNドキュメント」(日本テレビ系列)で全国放送され反響を呼んだ『放射線を浴びたX年後』に新たな映像を加えた映画化。




<ポイント解説>
「ビキニ水爆実験」
米国が1954年3月1日から5月まで、中部太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁で行った実験。キャッスル作戦と名付けられた実験は6回(うち1回はエニウェトク環礁)。3月1日に爆発させた「ブラボー」は広島に落とされた原爆の1千倍以上の破壊力があるとされ、近海で操業中の第五福龍丸(乗組員23人)が被ばく。同年9月、無線長の久保山愛吉さんが死亡した。

「山下正寿と幡多ゼミ」
元高校教師の山下正寿氏らが顧問を務める高校生ゼミナール(1983年設立)。高知県幡多地区の高校生が主体となり「足もとから平和と青春を見つめよう」をモットーに、地域の現代史調査活動をしている。1985年から地域のビキニ事件を調査。その姿は映画「ビキニの海は忘れない」(1990年)で描かれた。

NNNドキュメント [ 日本テレビ系列 日曜24:50~]
1970年に放送を始めた報道ドキュメンタリー番組。42年間に2100本を制作。日本テレビでは3番目の長寿番組で、「文化庁芸術祭 大賞」「日本民間放送連盟賞 最優秀」「放送文化基金賞 本賞」などを受賞。キー局だけでなく日本テレビと系列29局が制作するのが最大の特徴で、地域に根ざした秀作が多い。
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