魂のシネアストーー高林陽一の宇宙

前衛・実験映画の先端を駆け抜けた孤高の映画作家、高林陽一をいま発見する!



公式HP

いまこそ、発見せよ!!
自主映画と商業映画を往還しつつ、京都を舞台に暗闇の情念を見つめ続けた孤高の映画作家・高林陽一。
16年ぶりの最新作『愛なくして』とともに、鉄道映画の神髄『すばらしい蒸気機関車』のニュープリント復活版、
『本陣殺人事件』『金閣寺』などのATG作品を筆頭に、高林陽一の映画放浪の旅を一挙上映!!



上映作品一覧


◆人間の歴史は、ともすると悲しく、虚しい。だが、高林さんと高林さんの映画とが永遠に語り継ぐものは、一言で言うなら、ーー虚しくはない。穏やかで、充ち足りていて、明るい日射しの様だ。
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大林宣彦(映画作家) 『魂のシネアストーー高林陽一の宇宙』(ワイズ出版刊)より

◆(『愛なくして』について)
愛とは、ある思いを共有することであり、見守ることであり、受け止めることである。この映画はそういうイメージの純粋結晶を求めて、余計なものは削りに削っている。そしてこれだけが残ったのだ。
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佐藤忠男(映画評論家)

◆(『すばらしい蒸気機関車』について)
これだけたくさんの機関車を、ほんとうによく撮って下さいました。それに私とてもうれしく思いましたのは、この映画をむつかしい映画ではなく、楽しい、誰が見ても楽しい映画としてつくって下さったことです。ほんとによかったですねえ。
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淀川長治

高林陽一監督略歴
1931年、京都西陣に生まれる。
大学で仲間と8ミリ映画を作りはじめ、『南無』(59年)が監督第1作。
大林宣彦、飯村隆彦らと8ミリを通じた交友、また記録映画の野田真吉、小川紳介、松本俊夫らとも親交を結ぶ。60年の『石ッころ』が国際的に評価されてから本格的に映画と取り組む。日本の実験映画・個人映画の草分け的存在として、その後の映画青年たちに大きな影響を与え、『ひなのかげ』(65年)は、日本人としては初めてニューヨーク近代美術館所蔵となった。66年より滅びゆく蒸気機関車の記録映画を数多く撮り、71年には初の35ミリ作品『すばらしい蒸気機関車』を一般劇場で公開しヒットさせる。また、京都を舞台に、極めて個人的な情念の模様を陰微に綴った『べんがら格子』(71年)、『餓鬼草紙』(73年)を連作。ATGで『本陣殺人事件』(75年)を発表。その後の横溝正史ブームの火付け役となる。また大映京都のスタッフを得たことから、個人的な映画づくりから大きく変貌。続く『金閣寺』(76年)で、伝統の技術と美意識、そして斬新性がさらなる境地を拓く。その後、『蔵の中』(81年)、『雪華葬刺し』(82年)など耽美的官能世界の色濃い作品を発表。86年の『魂遊び ほうこう』を撮って以来、沈黙。本人は、映画界からの引退も決意しながら、京都の演劇グループからの熱い誘いで2003年『愛なくして』を発表。それは、実に16年ぶりの、そして72歳の監督の現在を描いたかつてない個人映画だった。

配給:シネマトリックス+シネ・ヌーヴォ


+上映日程+
2004年6月12日(土)→6月18日(金) 特別先行レイトショー
6月19日(土)→7月2日(金)   ロードショー


(タイムテーブルはコチラ)

+期間中開催イベント+
◎トーク(1):6/12(土)20:15の回上映後 大林宣彦(映画作家)&高林陽一監督
◎トーク(2):6/26(土)16:35上映後 松本俊夫(映画監督)&高林陽一監督
◎舞台挨拶:6/19(土)12:40の回、14:20の回上映前 高林陽一監督、遠藤久仁子ほか(予定)


+各回入替制+

+料金+
前売:前売1回券1300円、前売3回券3700円
当日:一般1500円、当日3回券4000円
学生 1300円、高・中・小・シニア1000円


◆前売券は劇場窓口、チケットぴあにて発売中!(Pコード:473-093)